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側鎖の変換で出来る事は

Gilligan PJ, He L, Clarke T, et al. 8-(4-Methoxyphenyl)pyrazolo[1,5-a]-1,3,5-triazines: selective and centrally active corticotropin-releasing factor receptor-1 (CRF1) antagonists. Journal of medicinal chemistry. 2009;52(9):3073-83.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19361210.

Gilligan PJ, Clarke T, He L, et al. Synthesis and structure-activity relationships of 8-(pyrid-3-yl)pyrazolo[1,5-a]-1,3,5-triazines: potent, orally bioavailable corticotropin releasing factor receptor-1 (CRF1) antagonists. Journal of medicinal chemistry. 2009;52(9):3084-92.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19361209.

初期のCRF受容体拮抗薬は3つの芳香環が直結または縮環で連なる為に、物性面でディスアドバンテージが予想される。BMSのピラゾロトリアジン骨格もこのモチーフを持つが、側鎖の変換で極性基の入れどころを模索し、物性の改善を図っている。母核を固定しているので、変換部分は上部アミン側鎖と下部芳香環に絞られる。下部の変換では、別ケモタイプであるピラゾロピリミジンタイプの有するメトキシメチルフェニル基に着目し、これを組み込む事で物性面が改善される。すなわち、これが最初の候補化合物BMS-561388である。さらにフェニルをピリジンにして脂溶性の低下と溶解性の向上、上部アミン側鎖もイソブチル基にまでコンパクトにする事ができ、課題をクリアしている。これがフェーズ3開発まで進んだBMS-562086である。

2報分でいくつもの置換基変換を行っているが、実際のところドラスティックな変換はできない。それでも、中央母核縮環構造としてはピラゾロトリアジンは比較的物性面を損なわなかったおかげで、マイナーチェンジで開発品へと導いたのかもしれない。置換基の組み合わせを考え出すと無尽蔵な化合物を生み出せてしまうが、どのパラメーターを制御できるのか、何は制御できないのかを把握する事が、ケモタイプの見極めへとつながる。
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趣味で読んだ創薬化学論文を綴った日記。

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