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SGLT2阻害薬/ファイザーの底力

Mascitti V, PreÌville C. Stereoselective Synthesis of a Dioxa-bicyclo[3.2.1]octane SGLT2 Inhibitor. Organic letters. 2010.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20527898.

(WO/2010/023594) DIOXA-BICYCLO[3.2.1.]OCTANE-2,3,4-TRIOL DERIVATIVES
http://www.wipo.int/pctdb/images4/PCT-PAGES/2010/092010/10023594/10023594.pdf


つい最近、ファイザーから糖鎖部分がアセタール架橋型のSGLT-2阻害薬が特許公開されたが、この報告で明らかとなった事は、この架橋タイプは従来のSGLT-2阻害薬と異なり小核試験陰性であり、これを差別化ポイントとして、このクラスの化合物で既にフェーズ2を開発している、という点である。

この報告の内容自体は、専ら合成法改良法。最適化研究では、ワインレブアミドにアリルリチウムを作用させ、得られたケトン体を渡環してアセタール体を構築するのであるが、この方法では最終物まで13段階のリニアな合成の為にトータル収率は0.3%と非常に低く、異性体も同時に出来る為に最終工程でHPLC精製を必要とするので効率が低かった。そこで合成法を見直す事となった。逆合成解析で、キロンから合成可能なC2対称のD?マンノースとホルムアルデヒド、アリールジチアンから構築を計画(Fig. 4)。

実際の合成はキロンから3段階で合成した3にジチアンを作用、得られた4はSi面から付加した単一ジアステレオマーで得られた。TBS脱保護後、ホルムアルデヒドを作用させメチルアルコール化(7)、ラクトールを還元して鎖状の8とし、アセタールを脱保護して環化体1を得ている。

ファイザー、この研究ではかなり出遅れ感があったが、明確な差別化ポイントを設定して、困難な合成課題をクリアしてキャッチアップを狙っていた。ファイザーの研究者の底力には関心させられる。
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