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塩基性化合物の毒性アウトカム、PLS-DA法で予測

Luker T, Alcaraz L, Chohan KK, et al. Strategies to improve in vivo toxicology outcomes for basic candidate drug molecules. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2011;21(19):5673–9.
Available at: http://dx.doi.org/10.1016/j.bmcl.2011.07.074



開発化合物の96%がドロップするという現状から、成功確率を高めるガイドラインが求めらている。これまで、脂溶性、水素結合数、分子量、サイズ、極性表面積といったパラメーターを指標にしたガイドラインが提案されている。たとえば、リピンスキーのルール・オブ・ファイブ、GSKのルール・オブ・サム(clogP<4, MW<400)、ファイザーの毒性アウトカム(clogP<3, PSA>75)、さらにジェネラルなコンセプトとして「分子肥満」、LE, LLEである。
ファイザーの毒性アウトカムをアストラゼネカの種々のターゲットクラスで多様性ある塩基性化合物に関するイヌでの毒性試験の結果に投射したところ(Fig. 1)、リスクの高いとされるclogP>3, PSA<75にも、安全性の担保された(ヒト臨床に進んだ)化合物は存在し、それ以外の領域でも毒性でドロップしたものとが混在した。この事からも、定量的構造物性相関(QSPR)にはイオン状態毎に分けての検証が必要と理解できる。また、ファイザーとアストラゼネカではターゲットも化合物のプロファイルも異なると考えられるので、アストラゼネカのデータセットで予測法を構築する事とした。分子の平面性を見ると(Fig. 2)、平面性の高い化合物は毒性でドロップする確率が高い(Fig. 2)。予測精度を高める為に、こういった平面性に加えて、芳香ー非芳香バランス、電荷分布、分子の大きさといった記述子を複数用意して(Table 1)、PLS-DA法でモデルを構築した。PLS-DA法は、これまでにもCYP2C9やPgp基質、変異原性、中枢移行性予測、肺癌患者を対象とした臨床アウトカムでのエンドポイント予測でも効果を発揮している手法である。このモデルは、ヒト臨床に進んだ安全性の担保された化合物の85%を、毒性で中止した化合物の93%を予測する事に成功した(Fig. 3)。さらに、2000年以降の塩基性薬剤の80%はこの予測モデルによって分類する事が可能で、この検証からも信頼性は保証されている。よって、ドラッグデザインのガイドラインとして有効に機能しうる。
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