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薬物動態獲得の為の“黄金の三角地帯”

Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters
Volume 19, Issue 19, 1 October 2009, Pages 5560-5564

ファイザーでアッセイされた5万化合物について、経口吸収性の指標となるインビトロ代謝安定性とCaco-2膜透過性試験の結果をlogDと分子量に対してマッピングした。この二つのデータを合体させると両方のクライテリアを満たす領域、すなわちゴールデントライアングル(黄金の三角地帯)が浮き出される。詳細な解説は本文を見るとして、これの長所はシンプルに一目で分かる点。トライアングルの中央部に位置する分子量350でlogD1.5では25%の確率でクリアできるし、これが分子量450でlogDが0-3のレンジになると、確率は8倍低下する。3つのケモタイプについて検証してもこのトライアングルが機能している事が見て取れる(Fig. 5-7)。ゴールデントライアングルは一般的に知られている傾向を再認識でき、リード化合物選択のツールにも使える。また、これは最初のリードが活性が強くても分子量が大きすぎたり脂溶性が高すぎたりすると、これらを改善する過程で元の活性が落ちてしまうというジレンマや、物性を良くしようと極性基を入れる努力は、脂溶性は下がっても分子量が上がってトライアングルから外れてしまうという、普段メディシナルケミストが経験している事を数値化、視覚化させるというメリットも合わせ持つ。また、トライアングルに含まれないがクライテリアを満たす化合物を見てみると、ハロゲン原子や硫黄原子を含むもの、分子内水素結合を形成しているものがあり、このような場合は、指標に重原子数や表面積を利用した方が良いのかもしれない。脂溶性と分子量はLLEやLEのパラメーターになっている事からも、このトライアングルを指標にする事でドラッガブルな化合物を効果的に見いだせるのかもしれない。ファイザーではさらに分子のイオン化状態に応じてトライアングルをクラス分けしようとしているようだ。


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19720530

doi:10.1016/j.bmcl.2009.08.045

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