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CYP2C9阻害構造活性相関で酵素ポケットの性質を知る

Peng C-C, Rushmore T, Crouch GJ, Jones JP. Modeling and synthesis of novel tight-binding inhibitors of cytochrome P450 2C9. Bioorganic & medicinal chemistry. 2008;16(7):4064–74.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18255300


主代謝酵素の一つCYP2C9は、結晶構造が解かれたとはいえ酵素のフレキシビリティの為、基質と酵素がどのように相互作用するかはほとんど明らかにされていない。従って、さらなるCYP2C9相互作用の解明には、リガンドベースでSARを取得する事が重要となる。本報ではCYP2C9阻害薬クロメノン誘導体のSARと酵素に対する結合様式をドッキングから考察する。クロメノン8はアルギニンと相互作用し、メトキシ基がヘム鉄方向を向く為に、脱メチル化による代謝が起こると推察できる(Fig. 4)。強力な阻害作用を有するにも関わらず代謝を受けないクロメノン3では、フレキシブルな酵素が構造変化を起こして異なる3つの結合様式をとったと推定している(Fig. 3)。そのうちの一つは、フェノール性水酸基が水を介してアラニンと相互作用して安定化していると考えられる。ハロゲン原子の導入による阻害作用の向上は、脂溶性の増大によって説明される。アルギニン108の存在が、基質のフェノキシドやネガティブ・チャージした置換基との相互作用に関わっていると考えられる。3D-QSARの結果から、CYP2C9阻害は、疎水性相互作用より静電的相互作用が若干重要と理解できる。ドッキングの結果から、多様な結合モードが考えられるが、いづれも、静電的相互作用と多点疎水相互作用によって安定化させており、CYP2C9阻害薬は、部分的に負電荷を帯びた高極性分子となる。NSAIDの化合物の系統も、これで説明できる。これらの実験事実は、ファイザーのデニス・スミスによって経験的に説明されたクラシカルなCYP2C9のアニオン結合サイトの存在仮説とも合致する。
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