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CYP阻害薬コビシスタットが可能にした1日1回投与タイプ4種配合HIV治療薬ストリビルド

Xu L, Liu H, Murray BP, et al. Cobicistat (GS-9350): A Potent and Selective Inhibitor of Human CYP3A as a Novel Pharmacoenhancer. ACS Medicinal Chemistry Letters. 2010;1(5):209–213.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ml1000257


創薬ではCYP阻害作用は軽減すべきオフターゲット活性と見なされるが、HIV治療薬のような代謝を受けやすい薬剤の血中濃度を高める為にブースターとして利用する際には、オンターゲットとして判断される。ギリアド社ではCYP阻害薬のリトナビルからHIVプロテアーゼ阻害作用を除去し、純粋なCYP阻害薬を指向した。目標は、HIV活性がなく、リトナビル同様のCYP阻害機構を有し、優れた溶解度と物性、オフターゲット選択性、耐性を改善した化合物の探索である。まず、HIV活性に必須のヒドロキシル基を除去した2で活性は大幅減弱。さらにバリン部分のイソプロピル基をモルホリノエチルとしたGS-9350(コビシスタット)でその作用をさらに低減させた。CYP阻害メカニズムはリトナビル同様に可逆的、非可逆的阻害様式を有し、リトナビルがPXR活性によるCYP誘導の為に連投により作用が減弱するのに対して、こちらではそれを解決。CYPサブタイプ選択性も改善、溶解度は向上、期待のプロファイルを有するのでこれを開発化合物に選定した。コビシスタットは2012年にFDAから承認された。ギリアド社は、既存のHIV逆転写酵素阻害薬エムトリシタビン、テノフォビル、JTが見出したエルビテグラビル(これ自体はCYP代謝を受ける為にブースターが必要 http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-363.html )、そしてここで見出したコビシスタットの合計4剤でストリビルドとして発売した。1日1回1錠で薬効が持続するのが特徴だ。
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