スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

3置換シクロヘキサンジアミン構造の合成

Nagata T, Nagamochi M, Kobayashi S, et al. Stereoselective synthesis and biological evaluation of 3,4-diaminocyclohexanecarboxylic acid derivatives as factor Xa inhibitors. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(16):4587–92.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18675545

昨日のファクターXa阻害薬の続報で、活性・物性を調節する為に新規に見出したシクロヘキサン母核に置換基を導入する。ここで3置換シクロヘキシルジアミンの合成法で試行錯誤が報告されている。当初、目的とするジアミノシクロヘキサンの合成に、メチルエステルを有するシクロヘキセンをジオール化したところ、予想外に、メチルエステルに対してアンチ体のみならず、シン体も生成した(Scheme 1)。次に、それぞれを立体選択的に合成する手法を検証した。一般的に、1-置換-3,4エポキシシクロヘキサンを求核剤を反応させると、トランス・ジアキシャル体が高立体、位置選択的に合成できるので(Furst-Plattnerルール)、このルートでの検討を行った(Fig. 2)。シクロヘキセンカルボン酸13をヨウ化カリウム、ヨウ素で重層で処理するとヨウ素化と同時に分子内ラクトン14を形成する。エタノール中1.2等量の水酸化ナトリウム水溶液で反応させると、エタノリシスと共にエポキシ化が進行して15が得られる(Scheme 2)。アジ化ナトリウムを求核的に反応させ、トランス・ジアキシャル体16を得、アジドを還元、Boc保護、アルコールをメシル化の後に二つ目のアジ化反応を進行させた。この際、予想外に、目的としないトランス体19も得られたが、隣接のBoc基がアルコールとオキサゾリジノンを形成して、アジドが反応した為の副生物と推定された(Fig. 3)。もう一方の立体異性体は、シクロヘキセンカルボン酸13をベンジルエステル化、エポキシ化して21を得る。この時、副生成物として22が得られ、スケールアップの合成では分離が困難であったが、続くアジ化は21のみ進行するので、後のステップで分離生成ができる。こうして得られた中間体から、それぞれ目的とする異性体の生物学的アッセイを検証した。カルボン酸2aやジメチルアミド2bでインビトロの活性が強く代謝安定性も改善したが、イクスビボでの活性は減弱した。これらの置換基によって膜透過性が低下した事が原因と推定している。
スポンサーサイト

テーマ : 科学・医療・心理
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

Secret

プロフィール

Janus

Author:Janus
趣味で読んだ創薬化学論文を綴った日記。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。