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オーロラキナーゼ阻害薬SCH1473759:注射剤目指して溶解度2000倍改善、ユニーク相互作用も寄与

Yu T, Tagat JR, Kerekes AD, et al. Discovery of a Potent, Injectable Inhibitor of Aurora Kinases Based on the Imidazo-[1,2- a ]-Pyrazine Core. ACS Medicinal Chemistry Letters. 2010;1(5):214–218.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ml100063w



旧シェリング・現メルク社のオーロラキナーゼ阻害薬リード化合物1は活性こそ強力だが溶解度が悪く細胞系活性もまだ7乗レベルと活性向上する必要があった。ヒンジ領域やバックポケットのピラゾールに変換の余地がない事を確認し、最終的に溶媒方向に極性基を入れて物性と活性の改善を試みている。ここでは注射薬を目指しているので、溶解度のハードルがとりわけ高い。イソチアゾール側鎖に極性基が許容される事を確認したので、塩基性置換基を導入し、最適化した。得られた12kは活性はピコモルオーダーで細胞系でも24 nMと強力、溶解度に至っては2000倍改善しており、側鎖の変換で活性と物性の問題を大逆転している事がみてとれる。キナーゼ選択性ではChk1やSrcファミリーで阻害活性は強いが他のキナーゼ選択性は良好、CYP阻害に問題なく、この手の塩基性置換基を入れると懸念の大きなhERG阻害作用は6μMで38%程度、イヌの心電図で問題はなかった。アミン側鎖の嵩高いtBu基とγ位のアルコールの電子吸引性が効いているのかは不明だが、意外にも良い結果となっている。結晶情報では、ヒンジバインダーの裏側で、分子内非共有結合のN-S結合、さらに3級アミンがイソチアゾールNとアルコールと相互作用している点が特徴的である。
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