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HCV NS5Bポリメラーゼ阻害薬PF-00868554、課題のCYP2D6阻害作用をSBDDで解決

Li H, Tatlock J, Linton A, et al. Discovery of (R)-6-cyclopentyl-6-(2-(2,6-diethylpyridin-4-yl)ethyl)-3-((5,7-dimethyl-[1,2,4]triazolo[1,5-a]pyrimidin-2-yl)methyl)-4-hydroxy-5,6-dihydropyran-2-one (PF-00868554) as a potent and orally available hepatitis C virus polymerase inhibitor. Journal of medicinal chemistry. 2009;52(5):1255–8.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19209845


昨日に引き続き、HCVポリメラーゼ阻害薬についての内容で、ここではファイザーがフェーズ2開発まで進んだ化合物PF-0086554に至るドラッグデザインについての内容となっている。リード化合物6は活性と薬物動態面に優れていたが、スケールアップ合成段階で新しい結晶形をとり、溶解度は80倍以上も低下した。その結果、経口吸収性と血中暴露量は激減してしまい、それ以上の開発を進める事ができなかった。またCYP2D6阻害が強い為に薬物間相互作用の問題があった。CYP2D6は結晶構造解析が解かれており、阻害薬のファーマコフォアモデルも構築され、塩基性化合物が相互作用すると考えられている。しかし、塩基性部分になると推定されるトリアゾロピリジンはソルトブリッジを形成するには塩基性は十分に弱いと推定され、窒素原子を除去したイミダゾピリジンやメトキシフェニルにしてもCYP2D6阻害の減弱には貢献せず、さらに活性は減弱した。一方で、Ar1部分はフッ素を塩素に変えただけでCYP2D6阻害作用が1桁改善、ジェミナルのジメチルをジエチルに変えて6μM以下に、さらにシアノ基をヒドロキシルにするとCYP2D6阻害は検出限界以下まで低減できた。よって、シアノ基が酵素側と水素結合によって相互作用していたと推定される。Ar3部分のさらなる最適化には、ポリメラーゼの結晶情報を活かし、疎水ポケットにフィットするエチル基を持つ化合物16で活性を確認、溶解度の改善の為にフェニルをピリジルに変換、ピリジンのNの位置を回して活性と代謝安定性に優れた22を見出し、さらにオルト位にエチル基を導入しこれを光学分割して、7nMの結合活性を有し、結晶からの溶解度は2.55 mg / mLと極めて良好、代謝安定性がよい為に動態面でも優れ、CYP2D6を含めた6CYPファミリーの阻害作用は30μM以下、細胞障害性も320μM以下という優れたプロフィアルを有する化合物PF-00868554を見出した。
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