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hERG阻害回避:脂溶性ベース、リガンドベース、タンパクベースの薬物設計

Waring MJ, Johnstone C. A quantitative assessment of hERG liability as a function of lipophilicity. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2007;17(6):1759–64.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17239590

Coi A, Massarelli I, Testai L, Calderone V, Bianucci AM. Identification of “toxicophoric” features for predicting drug-induced QT interval prolongation. European journal of medicinal chemistry. 2008;43(11):2479–88.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18262683

Stary A, Wacker SJ, Boukharta L, et al. Toward a consensus model of the HERG potassium channel. ChemMedChem. 2010;5(3):455–67.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20104563

hERG阻害回避は薬物設計で重要な課題となるが、第1報では、hERGと脂溶性には高い相関がある事を紹介している。酸性、中性、塩基性、ツヴィッターイオン分子に分類して、その傾向を解析している。特に塩基性分子で、hERGは強く出る傾向がある。logD>3では、塩基性分子では75%以上、ツヴィッターイオンで50%、中性分子で25%の確率でhERG阻害のリスクを伴う。この報告は、リード化合物の分類と脂溶性からhERGリスクの目安をつけるのに利用できる。第2報では既知のhERGブロッカーとhERGチャネルのドッキングから、hERG阻害作用を示す化合物の構造を推定してその回避の方針を示すSBDD的アプローチである。リガンドベースに落とし込んで単純化する事で、hERGポケットのイメージを掴みやすい。
ここで説明しているhERGの結合サイトは、
1)プロトン化したアミンがhERGチャネルのTyr652とカチオンπ相互作用し、
2)hERGチャネル赤道上の4量体のTyr652付近には脂溶性ポケットが存在し、
3)アミンから約4.5Åの距離のヘテロ原子(水素結合アクセプター)は、hERGのAla653付近で相互作用し、
4)hERGチャネル縦軸方向のPhe656付近に脂溶性ポケットが存在し、
5)hERGチャネル縦軸の両極には、Ser624とGly657の脂溶性ポケットが存在する
この分かりやすい図はFig. 2で示される。代表的なhERGブロッカーのドッキングとトキシコフォアの配置はFig.4に示され、各化合物のトキシコフォア間の距離は、Table 4, 5に示されている。
個々の置換基変換による回避としては使えない情報にも思えるが、対応するトキシコフォアと考えられる芳香環や脂溶性置換基、水素結合アクセプター、アミンを取り去ればhERG回避できる可能性がある。また、このトキシコフォアモデルに近い化合物であれば、その構造を崩す事でも減弱させる事ができるかもしれない。また、リード化合物として、ここで示されるトキシコフォアモデルを回避する事で、hERG阻害のリスクの低いリードを選択できるかもしれない。第3報ではhERGモデルを使ってhERG回避のドラッグデザインに利用できる可能性も示唆している。
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