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膜透過性の低さをアクティブ・トランスポーターで解決

Bhattarai BR, Shrestha S, Ham SW, et al. 2-O-carboxymethylpyrogallol derivatives as PTP1B inhibitors with antihyperglycemic activity. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2007;17(19):5357–60.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17728130


まずPTP1Bのアクティブサイトに結合する230μMの活性のヒット化合物から構造最適化によって3.2μMの化合物を見いだした(Fig. 1)。さらに二つ目のリン酸化チロシン結合サイトを狙って置換基変換して、活性の向上を狙っている。Met258の近傍には小さな疎水ポケットが存在し、ここを狙ってシクロヘキシルアミンにメチル基を導入すると活性が一桁向上(Fig.2, 3, Table 2)。また、Phe52, Ala27との相互作用を狙えばTCPTPとの選択性を獲得できると考えて、構造最適化を検討している。その結果見いだした化合物で活性は0.68 nMに達し、最初のヒットから30万倍の活性向上に成功した(Table 3, Fig. 4)。CD45やLARといったフォスファターゼとの選択性は良好であるが、TCPTPとの選択性は低く、今後に課題を残している(Table 5, 6)。PTP1B阻害薬は、その酵素の性質上、化合物はジカルボン酸構造となって膜透過性が低くなりがちである。しかし、この化合物は、肝臓や筋での濃度が高く、アクティブトランスポーターの基質となって取込まれている事が示唆された。分子にカルボン酸を含むので、OATP (organic anion transporting polypeptides)の基質になっていると推定し、その阻害薬であるベラパミルと、既知の基質であるフェキソフェナジンを使って実験してこの事を確かめている (Fig. 5)。膜透過性の問題をアクティブトランスポーターの取込みによって解決できるとすれば、突破口を見いだせる可能性がある。トランスポーターに乗るならば、リピンスキールールも問題にならない。経口吸収性の問題はプロドラッグ化などによって今後解決していくと報告している。
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