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超効率的最適化

Murray CW, Carr MG, Callaghan O, et al. Fragment-Based Drug Discovery Applied to Hsp90. Discovery of Two Lead Series with High Ligand Efficiency. Journal of Medicinal Chemistry. 2010:100727141247036.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jm100059d.

Woodhead AJ, Angove H, Carr MG, et al. Discovery of (2,4-Dihydroxy-5-isopropylphenyl)-[5-(4-methylpiperazin-1-ylmethyl)-1,3-dihydroisoindol-2-yl]methanone (AT13387), a Novel Inhibitor of the Molecular Chaperone Hsp90 by Fragment Based Drug Design. Journal of Medicinal Chemistry. 2010:100728055708099.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jm100060b.

FBDDの先駆け的ベンチャーであるAstex社はHsp90阻害薬に対して得意のFBDDでリガンド探索をアプローチしている。FBDDは、1)低分子からスタートできる点で物性の悪いリードを除外する事ができ、2)結晶情報を活かす事が出来るので活性が非常に弱くても最適化の方向性が明確である事、3)リガンド効率によって分子量の増大と活性の増大を公平に比較可能、4)フラグメントは分子量が小さくケミカルスペースが小さいという点でスクリーニング時のライブラリー数を少なくかつスペースの網羅性を確保しやすい、といった特徴を持つ。アステックス社はカクテルライブラリーを使ってNMRやタンパクとの複合結晶のX線でスクリーニングできるので、高速でリガンド取得と構造情報を解析可能である。ここではヒンジバインダーにフォーカスしたライブラリーをスクリーニングし、第1のケモタイプとしてアミノピリミジン1や2を見いだした。ビアリールの1はペンダントピリジンがピリミジンに対してねじれているのが特徴であり、これが活性に寄与している。最初のヒット化合物1はサブミリモルオーダーの250 μM、2ではミリモルオーダー以上の非常に弱い活性であるが、LEでは0.38と悪くないので、側鎖の置換基を最適化、SARには2面角が重要な役割を果たしている事を確認、最適化されたリード12は6.3 nMの強力な活性を示した。重原子数は僅かに5つ増大したに過ぎないが、活性は実に4万倍向上している。この活性向上の要因は疎水相互作用の獲得のみならず置換様式によって活性コンフォメーションの安定化が寄与していると考えている。一方で、第2のケモタイプであるメトキシフェノール3からの最適化で得られたレゾルシノール31は0.54 nMの活性を有しており、790μMのリードからわずか6重原子の増大で100万倍の活性向上、1重原子につき100倍ずつ活性を獲得しているという驚異的な効率性を示した。このFBDDで見いだした化合物を最適化(具体的にはピペラジンを導入した化合物)で臨床候補化合物AT13387を見いだしている。
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趣味で読んだ創薬化学論文を綴った日記。

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