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ピペリジンリスク回避と代謝安定性改善

Blackaby WP, Lewis RT, Thomson JL, et al. Identification of an Orally Bioavailable, Potent, and Selective Inhibitor of GlyT1. ACS Medicinal Chemistry Letters. 2010:100625113143038.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ml1001085.

ピペリジンスルホンアミドは代謝安定性が低く経口吸収性に課題があったが、最適化の末に化合物1で経口吸収性を獲得する事ができた。しかしながら、ビボでバイオアクティベーションのリスクが認められ、血中、肝臓で許容できないタンパクとの共有結合が確認された。解析の結果、ピペリジン部分の酸化的代謝が引き金となっている事が確認されたので、ピペリジンの窒素を炭素にしたシクロヘキサンタイプへとケモタイプを変換した。トリアゾールを側鎖に有する2はPgp基質となる為に脳内移行性が低かった。また、トリアゾール体2や3自体はCYP阻害作用は弱かったが、脱メチル体4や5はCYP阻害が強く、これらが代謝物として生成するリスクが懸念された。この課題を解決する為に、メチル基の窒素結合タイプを炭素結合タイプにした6?10を合成したが、代謝安定性が下がるか、活性が落ちるかでメリットがなかった。次の展開を元のピペリジンタイプの側鎖に見いだし、アルキル側鎖を検討したが、エチルやプロピル、メチルで活性は弱め、またシスとトランスで活性に大きな乖離があるのは先のアゾールタイプの結果と異なる。非常にシビアなSARであるが、シクロプロピルメチル16で29 nMの強力な活性と、良好な代謝安定性を示した。この化合物はイヌのクリアランスは低いがラットとサルはやや悪い。Pgp基質とならず脳内移行性が良く、ビボで作用を示し、PET試験を精査、バイオアクティベーションのリスクを軽減する事に成功した。

バイオアクティベーションを回避する為の構造変換、代謝安定性の改善を主眼においたSARで効果的にビボ用ツールのDCCCyBを見いだしている。
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