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分子内水素結合はどこ?

Micheli F, Fabio RD, Giacometti A, et al. Synthesis and pharmacological characterization of 5-phenyl-2-[2-(1-piperidinylcarbonyl) phenyl]-2,3-dihydro-1H-pyrrolo[1,2-c]imidazol-1-ones: a new class of Neuropeptide S antagonists. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2010.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X10015283.

既知化合物SHA-66, SHA-68に比べて低分子で脂溶性の低いヒット化合物1からの展開。母核フランの変換では、ピリジン2のみ許容。一方で、ヒット1のNMRからアミドNHが高磁場シフトしている事から水素結合形成が示唆、さらにDMSO滴定実験でシフト値が変化しない事から、分子内水素結合を形成していると考えられた。一見すると、アントラニル酸の分子内水素結合を推定してしまいそうだが、コンフォメーション解析すると、むしろフランのOやピリジンのNと水素結合している事が示唆された(Fig. 2)。この仮説にのっとり、ピロールとアミドを閉環した6?8をデザイン(Fig. 4)。計算では重ね合うのは8で、実際に6や7では活性はない。見いだした化合物8は代謝安定性が低く経口吸収性は低い。一方で脳内移行性は0.3程度。CYP阻害は5μM以下と懸念低い。

一目見て分子内水素結合がアントラニル酸部分と考えて環化固定化していると、おそらく活性は保持できずに途方にくれていたに違いない。フランのOが水素結合に預かっているというのは計算でのコンフォメーション解析だから気づけたとも言える。このようなチェックを念のために行う習慣は必要。
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