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GPCR結晶化:CXCR4の事例

Wu B, Chien EYT, Mol CD, et al. Structures of the CXCR4 Chemokine GPCR with Small-Molecule and Cyclic Peptide Antagonists. Science. 2010.
Available at: http://www.sciencemag.org/cgi/doi/10.1126/science.1194396.

ロドプシン、β2, A2Aに続きGPCR結晶化に成功したCXCR4の事例。ターゲットクラスとしてはクラスAである事に変わりはないが、ケモカイン系として初の事例である事、5パターンの結晶がとれた事、リガンドとして低分子のみならずペプチド拮抗薬でも単離された事、ホモダイマーで結晶が得られている点など新知見が含まれる。気になる結合部位は、低分子IT1tの場合、既報のGPCRに比べてそのキャビティは大きく、開いた構造をしており、リガンドは膜外表面に近い部位に存在する(Fig. 2 A, C, Fig. 3B)。また、リガンドが膜貫通ドメインのI, II, III,VIIで構成されたポケットを占有しているのに対してIV, V, VIにはコンタクトをしていない点が、既報のGPCR複合結晶構造と明確に異なる点である。イソチオウレアの窒素はプロトン化して、Asp97(2.63)とソルトブリッジを形成し、残りの窒素はCys186のカルボニルと極性相互作用をしている。どちらの窒素もメチル化すると活性は100倍減弱するので、この相互作用の重要性が理解できる。一方で環状ペプチドは、16残基が結合ポケットのほとんどを占有し、ペプチドのジペプチドで安定化されたβヘアピンを形成している。極性相互作用としてArg1がAsp187と、Arg2とThr117の間に相互作用が認められる。従来報告されてきた結合パターンとも異なる新たな相互作用形式であり、GPCRのリガンド結合予測は注意が必要である。
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