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カルボン酸ガイドライン

Böcker A, Bonneau PR, Hucke O, Jakalian A, Edwards PJ. Development of Specific “Drug-Like Property” Rules for Carboxylate-Containing Oral Drug Candidates. ChemMedChem. 2010:n/a-n/a.
Available at: http://doi.wiley.com/10.1002/cmdc.201000355.

化合物の経口吸収性に求められるガイドラインとしてリピンスキールールが知られるが、化合物は中性、酸性、塩基性でその性質を分類し、これらでガイドラインを作成する事で、より精度を高める事が可能である。ここではカルボン酸に絞ってガイドラインの作成を検討している。カルボン酸はネガティブに帯電している為に膜透過性が低く、血清の表面のリジンと結合しやすい為にタンパク結合率が高く、グルクロン酸包合を受け第2相代謝経路による望まれない副作用の要因となる事がある。一方で溶解度は改善し、標的タンパクのアミン性置換基とソルトブリッジを形成して活性発現に寄与し、初回通過代謝の影響を抑え、hERG阻害を減弱させるメリットがある。カルボン酸系化合物は過去10年の売上高上位のうち25%を占めている点でも無視できない存在である。
Viethらの経口薬データベースから解析すると、酸性化合物の75%以上の化合物は、

Mr < 400
rotatable bonds < 8
H-bond Donors < 2
H-bond Acceptors < 6
TPSA <110
log P < 4

であった。この事から酸性化合物に求められるパラメーターは、Ro5よりも厳しい事が 理解できる。

タンパク結合率に焦点をあてて解析すると(Fig. 5)、
・ツビッターイオン化合物はタンパク結合率が中程度から低い
・タンパク結合率が中程度から高い化合物はlog D > 1.5, log P > 3, TPSA < 60Å2

BAに関して解析すると(Fig. 6)、

rotatable bonds < 9
H-bond Acceptors < 6
TPSA < 140

この数値はベーベルのガイドラインにも一致する。ベーベルの解析とバラツキが異なるのは、ここでの解析がヒトでのBAを議論しているのに対して、ベーベルの解析ではラットのBAで議論しているからであり、データセットの違いに基づいている。

血中半減期で解析すると(Fig. 7)、3 h < T1/2 <12 hにおさまるのは、
ClogD > -1.5
H-bond Donors < 3
CpKa (COOH) > 3

以上の解析結果から、DMPKに優れたカルボン酸に望まれるプロファイルは、

* Mr < 400
* Number of H-bond donors < 3
* Number of H-bond acceptors < 6
* Number of rotatable bonds < 9
* Calcd logP < 3
* -1.5 < Calcd logD (pH 7.4)< 1.5
* 60Å2 < TPSA < 140Å2
* Calcd pKa (COOH) > 3

となる。
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