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CCR5拮抗薬Maraviroc

Price DA, Armour D, Groot M de, et al. Overcoming HERG affinity in the discovery of the CCR5 antagonist maraviroc. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2006;16(17):4633-7.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16782336.

HIV治療薬として期待されてきたCCR5受容体拮抗薬は、ファイザーの手によって、世界初の新薬マラビロクとして世に送り出された。これは、2006年に報告されたマラビロクに至る最適化に関する内容である。

最後の最適化の課題は、hERG阻害回避であった。ここではhERG試験に、パッチクランプ法ではロースループットなので、代替のハイスループット法を利用。

このケモタイプでは、最適化のプロセスで下記知見を見いだし、

1)塩基性の低減は、hERG回避にはそれほど有効ではない。
2)脂溶性との相関もあまりない。
3)hERGチャネルとのドッキングから、ベンズイミダゾール環が脂溶性ポケットにはまっていると推察し、トリアゾール環にする事でhERG阻害を軽減。
4)シクロブチル基をかさ高くする事でhERG阻害が軽減。hERGチャネルポケットとのぶつかりがあると推測。

最終的にhERGチャネルとのドッキングをうまく利用してマラビロクは見いだしている。

CCR5のように受容体3TM領域にアスパラギン酸を有し、ソルトブリッジ形成が活性に重要な役割を果たしている場合、リガンドはアミン性になる。そのようなテーマでは、往々にしてhERG阻害がボトルネックの課題になり、これを解決できない為に、開発化合物が見いだせずに苦戦する事も良くあるだろう。そのような状況では、ここで示されたように、各種パラメーターとの相関を見極めて判断していくのが良いと考えられる。hERGチャンネルとのドッキング活用も有効と言える。
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