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基準は活性でなくLEと脂溶性

Tanaka D, Tsuda Y, Shiyama T, et al. A Practical Use of Ligand Efficiency Indices Out of the Fragment-Based Approach: Ligand Efficiency-Guided Lead Identification of Soluble Epoxide Hydrolase Inhibitors. Journal of Medicinal Chemistry. 2010:101230120846025.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jm101273e.

ここではsEHリガンド探索の為に、まず社内化合物をsEHのリガンド結合ドメインにドッキングさせてバーチャルスクリーニングを行い、1μM以下の68アクティブ化合物を見いだした。9%の高ヒット率がこの手法の信頼性を示している、と考えている。これをさらに目視でノンドラッガブルリガンドを除いて42ヒットとした。リガンド効率(LE)と結合効率指数(BEI)を比較してみると、この二つのパラメーターは分母が非水素原子か分子量だけの違いしかない事もあって、概ね良好な相関が確認(Fig. 2a)。さらに分子量>380とlogP>3.5の高分子、高脂溶性化合物を除去すると17化合物に絞られるが、いづれもLEI >0.31, BEI >16.6と高リガンド効率のものが残った(Fig. 2b)。この時点で、最も強力な活性を有する化合物は除去している(Fig. 2c, d)。特にフェニルシクロプロパン1は高LE, BEI, 低分子、低脂溶性、良好なPSAだったので、ここからHit to Leadを検討する事とした。sEHとの結合モードを考察し、遷移状態ミミックと推定される左側アミドもしくはウレア部分の側鎖を変換(分子量<380、AlogP < 4を閾値)。見いだした化合物11はリードに優れた化合物プロファイルとしている。最後のTable 3で、1と11とで活性、分子量、重原子数、N+Oに加えて、LE, BEI、LELPと、さらに分子量で補正をかけた%LE, FQ, SILEでも比較している。

ここでポイントになっているのは、最も強力な活性のヒット化合物もLEと脂溶性のカットオフによって除去する事で、リード創出の際に活性に引きずられていない点である。LEや脂溶性の指標はまさにこの為にある事を再認識させてくれる内容である。

なお、本文後半で記載されているが、このシクロプロピルフェニルウレアは既にメルクから報告済みのケモタイプで、最終的に見いだした化合物11は側鎖のイソプロピル基が異なるだけである事には留意したい。
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