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H4作用様式SAR

Savall BM, Edwards JP, Venable JD, et al. Agonist / Antagonist Modulation in a Series of 2-Aryl Benzimidazole H4 Receptor Ligands. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2010.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X10004774


 H4拮抗薬の最適化の過程で、リガンドの作動薬、拮抗薬のモード変化をジアミンスキャン”で探索、GPCR結合サイトを推察しながら検討していおり、GPCR作用様式変換SARを知るのに参考にできる。

 既報のリジッドな拮抗薬JNJ7777120とは異なりフレキシブルに伸張した構造をとる化合物2はアゴニスト活性を有していた(Fig. 1)。最初に取り組んだSARとして、側鎖のメチルピペラジンを“ジアミンスキャン”で探索、環拡大したホモピペラジン4で活性は向上、アミンを環外に出したアミノピロリジン5、7で活性は減弱、鎖状にした6で活性は激減した(Fig. 2)。さらにジアミンスキャンの検証を続け、ピロロピペリジン16は14 nMの強力な結合活性を示し、その作用様式は拮抗薬となった(Table 1)。

 投稿準備中の報告で、末端のピペラジンをピペリジンにすると作動薬が拮抗薬になる事を見いだしてる。これは、ピペラジンの場合、内側のアミンが3TMのAsp94とソルトブリッジを形成し、外側のアミンがアゴニスト活性のトリガーになっていると推察した。また、ピペリジンでは末端アミンがない為にアゴニスト活性を誘引できないと推定している。ここで検証しているアミノピロリジン系化合物はアゴニスト作用を付与できるが、ピロロピペリジンのようにリジッドに固定化されるとコンフォメーション変化を起こす事が出来ずに拮抗薬になったと考えられる。

 さらなる作動薬ー拮抗薬の分子レベルのメカニズムの考察の為に、二つの方法、1)さらなるジアミンスキャン、2)ピロロピペリジンの環切断、の方針をとった(Table 2, Fig. 3)。

1)ジアミンスキャンではピロロピロリジン18で拮抗薬、5,3縮合ジアミン24、25は作動薬のピペラジンに近いが固定化の効果によって拮抗薬もしくは弱い部分作動薬(Table 2)。

2)縮環構造を開環したフレキシブルなタイプとして、上部ピロリジンで切断した26, 27,28は活性が減弱した拮抗薬。下部を切断した29, 30、31は作動薬に変化した(Fig. 3, Table 3)。

その他のSARとして、ピリジンをピロリジンで固定化した33やAsp94と相互作用していると考えられるアミンを炭素に変換した32で活性減弱。内因性リガンドであるヒスタミンを導入した35で強力なアゴニスト活性となるので、想定した結合仮説が支。ヒスタミンの固定化を想定した37では部分作動薬。

上記の構造変換で制御された作動薬ー拮抗薬ー部分作動薬の結合モードは、一般的な受容体仮説、アミンによるアゴニストトリガー、固定化による拮抗作用を反映している。
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