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Astex:FBDDの黎明

Congreve M, Aharony D, Albert J, et al. Application of fragment screening by X-ray crystallography to the discovery of aminopyridines as inhibitors of beta-secretase. Journal of medicinal chemistry. 2007;50(6):1124-32.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17315857

Murray CW, Callaghan O, Chessari G, et al. Application of fragment screening by X-ray crystallography to beta-secretase. Journal of medicinal chemistry. 2007;50(6):1116-23.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17315856.


BACE阻害薬には中枢移行性が求められるので、分子量を小さくする工夫が必要となる。本報では、アステックス社がFBDDを用いた低分子阻害薬を報告している。まず、2ミリモルの弱い活性を有するアミノキノリンが、BACEの活性中心であるアスパラギン酸と二座配位的に相互作用している事を見いだし、これを足がかりにFBDDを利用して、25マイクロモルのアミノピリジン誘導体4を見いだしている。さらに、アミノピリジン構造に着目してバーチャンルスクリーニングを展開し、ジアミノピリジン構造を見いだし、FBDDを用いてサブマイクロモルオーダーの活性を持つ分子量420の化合物8aを見いだしている。

従来のペプチドミメティックスからのデザインではリガンド効率が低いが、FBDDを用いれば改善できる事、またフラグメントから展開すれば全く新規な相互作用を持つ骨格が引き出せる事が魅力である。実際に、BACE阻害薬の研究の後期は、ペプチドミメティックスのケモタイプが衰退し、この二座配位的に相互作用するウォーヘッドを持つリガンドが隆起、フラグメントからのFBDD、SBDDが主流になっている。


Astex社は、元々英国の100人規模のFBDDの先駆的バイオベンチャーである。高速X線結晶構造解析とバーチャルスクリーニングを利用してミリモルオーダーのフラグメントを見いだし、SBDDを展開する「ピラミッド」という技術に強みを持っている。Astex社は既にこの手法を用いて、p38, CDK2, トロンピン、PTP1Bといった創薬ターゲットで次々に低分子阻害薬を見いだしている。


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結晶構造解析によるフラグメントの手法のリファレンスとして
JMC, 2002, 45, 2379
JMC, 2000, 43, 2664
JMC, 2006, 49, 5939
Nat. Biotechnol. 2000, 18, 1105.
JMC, 2004, 47, 1709

高速X線結晶構造解析法を用いたフラグメントスクリーニング・ピラミッド(p38、CDK2、トロンビン、PTP1B)

JMC, 2005, 48, 414.
JMC, 2005, 48, 403.
JMC, 2006, 49, 1346.
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