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突破口見えない苦悩

Clarke B, Demont E, Dingwall C, et al. BACE-1 inhibitors part 1: identification of novel hydroxy ethylamines (HEAs). Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(3):1011-6.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18171614

Clarke B, Demont E, Dingwall C, et al. BACE-1 inhibitors part 2: identification of hydroxy ethylamines (HEAs) with reduced peptidic character. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(3):1017-21.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18166458

Beswick P, Charrier N, Clarke B, et al. BACE-1 inhibitors part 3: identification of hydroxy ethylamines (HEAs) with nanomolar potency in cells. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(3):1022-6.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18171615

Charrier N, Clarke B, Cutler L, et al. Second generation of hydroxyethylamine BACE-1 inhibitors: optimizing potency and oral bioavailability. Journal of medicinal chemistry. 2008;51(11):3313-7. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18457381

Clarke B, Cutler L, Demont E, et al. BACE-1 Hydroxyethylamine Inhibitors Using Novel Edge-to-face Interaction With Arg-296. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2010.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X10007729

GSKのBACE阻害薬、初期のヒドロキシエチルアミンの一連の研究。BACE阻害薬をデザインする上で、ドラッグライクな化合物を目指す為に、内因性リガンドのEVKM-DAEから出発せず、アスパラギン酸プロテアーゼの遷移状態アナログであるヒドロキシエチルアミンにフォーカスして合成を開始。初期のライブラリー合成によって、5.4μMの阻害活性を示す化合物を見いだした。X線結晶構造解析の結果を利用して、S2ポケット側の置換基を最適化し、S3ポケット方向に脂溶性置換基を延ばして13 nMの活性を示す化合物を見いだしている。

こうして見いだした化合物はジアミド構造を有している。第2報では低分子化と分子極性表面積の低減、ヘテロ原子の低減、経口吸収性と中枢移行性の改善を目的に、P1'-P2'連結部のアミド結合を代替基に変換する事を試みている。ベンジルアミンタイプで高活性な化合物を見いだした。

第3報でさらなる最適化合成を行い、in vitroで4 nM、セルベースアッセイでも5 nMの強力な阻害活性を示す化合物GSK188909を見いだした。

ここまでで見いだしたヒドロキシエチルアミンタイプは、ラットBAが5%以下と経口吸収性が低かった。第4報では、アニリン部をインドールに変換し、環状スルホンアミド部分をインドール環側で閉環させる事で、ラットBAが19%、イヌBAが50%以上の化合物を見いだした。活性は細胞系でナノモルオーダーに達する。この後、先日紹介済みの第2世代BACE阻害薬へと展開されていく。

第5報は、その後のヒドロキシエチルアミン系BACE阻害薬の続報で、Arg-294と相互作用するように水素結合アクセプターをスクリーニングし、見いだした側鎖にフェニル基を持つスルホンアミドタイプでは、Arg-296とエッジトゥフェイス相互作用でさらに追加の相互作用を獲得し、その活性は8乗オーダーに達する、というもの。

GSKからBACE阻害薬として報告が続くが、なかなか明るい兆しが見えずその苦悩が伝わってくる。魅力的ターゲット故に500件近い特許の競合ひしめくが、そのターゲットクラスの難易度の高さから、ほとんどの場合が突破口を掴め切れずに頓挫してるのが実情、そして、医薬品創出の困難さと疲弊感につながっているのかもしれない。
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