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天然物リガンドにきっかけを

Duan H, Zheng J, Lai Q, et al. 2-Phenylquinazolin-4(3H)-one, a class of potent PDE5 inhibitors with high selectivity versus PDE6. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2009;19(10):2777-9.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19375311.

Kang SY, Kim MJ, Lee JS, Lee J. Glucosides with Cyclic Diarylpolynoid as Novel C-Aryl Glucoside SGLT2 Inhibitors. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X11005221


性機能障害治療薬として発売されたPDE5阻害薬シルデナフィル(バイアグラ)は、PDE6との選択性が低く、これが副作用としての視覚障害の原因になっている。より安全性の高いPDE5阻害薬には、高選択的化合物が求められいる。PDE5阻害薬には、天然物のフラバノールに活性がある事が知られており、その一つであるソホフラベセノールは13 nMの活性を示す。そこで、この化合物の右側部分をバイアグラの左側部分と融合させ、新規ケモタイプフェニルキナゾキノン化合物をデザインして合成した。一連の化合物はPDE5に対して高い活性を示し、そのうちの一つである化合物11bは6nMの強力な活性とPDE6に対して1700倍以上の選択性を示した。この化合物はインビボでもバイアグラと同等の薬効を示した。

第2報ではSGLT-2阻害薬の事例。このターゲットではダパグリフロジンを筆頭にグリコシド系阻害薬が臨床開発が進んでいる。一方で非グルコシド系阻害薬として、エイサーのニコエンス樹脂から抽出された天然物の環状ジアリールヘプタノイドのアセロジェニンが報告されている。このマクロサイクルのビアリールエーテル部分とダパグリフロジンのジフェニルメタン部分の相同性に着目し、ハイブリッドした7をデザインして合成した。結果的に活性は8乗程度。

この2報に共通しているのは、天然物と人工分子のハイブリッドから活性を引き出そうとした点にある。そもそも全く異なる二つのケモタイプが同じ結合サイトにハマっているのかどうかは不明であるが、部分構造の相同性にインスピレーションを感じ、これを組み合わせたデザインは、活性向上の方向性を見いだしたい状況で有効であり、さらに天然物の持つ特異な構造で新規性を出すという点でも機能する有用な手法である。
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テーマ : 科学・医療・心理
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趣味で読んだ創薬化学論文を綴った日記。

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