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PXR解決にドッキング利用

Reger TS, Yang Z-Q, Schlegel K-AS, et al. Pyridyl Amides as Potent Inhibitors of T-Type Calcium Channels. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X11001120

メルクではT-タイプカルシウムチャンネル阻害薬としてTTA-P2(1)やTTA-Q6(2)を報告してきたが、ここでは第3のケモタイプとしてヒット化合物3の最適化を検討(Fig. 1)。化合物3は低分子で、活性も235 nMと強力なので中枢薬としては期待がもてるプロファイル。基礎的なSARとしてメチル基の異性体、ジメチル基、アミドのメチル化を検討したがいづれも活性は減弱(Table 1)。右末端フェニルの変換ではクロロピリジンやメトキシピリジン14、15で活性は8乗に向上(Table 2)。化合物15はhERG阻害やL-タイプチャンネル阻害活性はほとんどない。ビボでの薬効はTTA-P2(1)やTTA-Q6(2)に比べて弱い。その理由は代謝安定性の低さによる経口吸収性の低さが原因であり、またPXR活性も強い(Fig. 2)。PXR活性低減の為に、ドッキングを検証したところ、tBu基をコンパクトで、極性基にすれば改善する事が示唆された。ところが実際にtBu基を変換すると活性は減弱してしまう(Table 3)。エステルやカルビノールの26、27は活性は弱いがPXR活性を激減している点から先の予測が支持される。コンパクトなイソプロピルやシクロプロピルで8乗の活性を維持し、PXR活性も減弱する事に成功した。最後にピリジン側鎖のメトキシ基を変換、トリフルオロエチル基を持つ37で活性は6 nMと強力、PXR活性も14%と弱かった。hERG阻害やLチャンネル選択性も良好で、Pgp基質のリスクなく、経口吸収性があり、ビボでも強力な作用を示した。

この研究のポイントとなったのはPXR活性を減弱し、活性を向上させるデザインであり、ドッキングを利用してtBu基の変換に注力した事が功を奏した。活性とオフターゲットの乖離は時として困難を極めるだけに、このように抜け道をうまく見いだす事がその後の進展の鍵になる。
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