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見逃せないアセチレン結合

Chiasson J-F, Boulet L, Brideau C, et al. Trisubstituted Ureas as Potent and Selective mPGES-1 Inhibitors. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X11000175


 HTSのヒット化合物ウレア3(10μM88%阻害)からの最適化で(Fig. 1)、ウレア左部分シクロペンチルをイソペンチルに、ピリジルエチルをベンジルにした4で活性は1.7μMに向上(詳細SAR省略)。続いてウレア右下ビフェニルの末端フェニルを変換(Table 1)。アミド、スルホンアミド、ベンジルオキシ、フェノキシでマイクロオーダーレベルだが、剛直な棒状アセチレンをスペーサーに持つトラン10で活性は4から300倍向上した8 nMに一挙に向上、細胞系活性も10倍改善した(Table 2)。末端フェニルの側鎖置換基変換でも活性に大きなインパクトはなし。化合物10のウレア左部分を再度探索したが特に良いものは見いだせず(Table 2)。ウレアの等価体変換で良いものは見いだせず(Table 3)。最後にウレア右上ベンジル置換基を変換、ここでもインパクトを与えたのがアセチレンリンカーで、化合物35で8倍向上の1nM、細胞系でも160 nMと強力な活性を示した。そして、最後はやはりトランタイプにシフトし、得られた化合物42を代表化合物に選定した。3置換ウレアのワンポット合成法も設定。

 最近の創薬化学でもアセチレン結合は稀に見かけるが、このようにダブルトラン構造を積極的に合成するのは特に目新しい。しかも、それが他の置換基にない強力な活性増強効果があるのだから見逃せない。しかし、溶解度といった物性面は本文中にコメントはないが懸念される。アセチレン結合が活性でブレイクスルーになった事例は他にも知られるだけに、選択肢として覚えておきたい。
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