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優れたリードが最適化を救う

Mattei P, Boehringer M, Giorgio P Di, et al. Discovery of carmegliptin: a potent and long-acting dipeptidyl peptidase IV inhibitor for the treatment of type 2 diabetes. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2010;20(3):1109-13.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20031405

 非常に少ない合成検体でフェーズ2開発化合物カルメグリプチンを見いだす研究経緯は、あまり見慣れない3環性化合物1のヒットが鍵になった。この3環性のユニークなヒット化合物3は1950年代の遺産とも言うべきエメチン系誘導体であった。この化合物はPhe357とππ相互作用し、アミン部分がアニオンホールでソルトブリッジを形成している。一方で既知のバリンーピロリジンアミドとオーバーラップさせると、化合物1のブチル基部分に最適化の許容性があり、S1ポケットを埋めると同時にAsn710との水素結合形成が狙えると推定された。ラクタム、サルタムを検証し、フォスフォリピドーシスの予測には分子の両親媒性を指標にした。サルタムよりラクタムが、ピペリジノンよりピロリジノンが活性に優れ、さらにピロリジン上にメチル基を入れる事でS1ポケットが占有され活性が向上、hERG阻害は弱く、代謝安定性は良いが経口吸収性も十分。化合物は脂溶性がかなり低いので原体が腎クリアランス、胆汁酸排泄を受けていると考えられた。

 最初のリードが優れたプロファイルを持っていれば、その後の最適化もグッと楽になる。それを示す一例といえる。
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テーマ : 科学・医療・心理
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