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蛋白相互作用阻害薬を狙う

Watterson SH, Xiao Z, Dodd DS, et al. Small Molecule Antagonist of Leukocyte Function Associated Antigen-1 (LFA-1)
Journal of Medicinal Chemistry. 2010:100420155245073.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jm100348u.

LFA-1はCD11a/CD18もしくはαLβ2として知られる白血球機能関連抗原であり、LFAのリガンドはICAM1,2,3であり、このタンパク相互作用に拮抗するLFA-1抗体エファリツマブは2003年にFDAから重篤な乾癬治療薬として承認されており、ヒトでのPOCのとれたリュウマチ、固形臓器移植といった免疫系疾患に適用できるターゲットである。このようなタンパクタンパク相互作用に拮抗する低分子リガンドの報告であり、一般に狙いにくいとされるターゲットだけに非常にインパクトのある内容である。LFA-1はαLサブユニットとβ2サブユニットから構成されており、前者は7つの羽のプロペラ領域を含み、200アミノ酸残基のN-末端をI-Domainと呼ばれている。ここの中央にβシートがあり、αへリックスと非結合サイトで取り囲まれている。LFAとICAMの相互作用の阻害薬は、NMRとX線を使ってI-Domainアロステリックサイトを狙う事になる。既にスピロヒダントイン1(BMS-587101)を報告しており、さらに最適化した。Table 1にあるようにチオフェンカルボン酸側鎖はピリジンカルボン酸2eで活性が向上し、これが開発化合物のBMS-688521である。結晶情報が得られており(Fig. 2, 3)、オフターゲット選択性、PKプロファイルも良好である(Table 2, 3)。合成の鍵はスピロヒダントインの構築法。それにしても、ノンドラッガブルな蛋白相互作用阻害も、ドラッガブルな結合サイトがあればモノにできるという実践例であり、将来的に新規ターゲットになりうる事を覚えておきたい。
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