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スルホンアミド脱却すべし2

Simard D, Leblanc Y, Berthelette C, et al. Azaindoles as potent CRTH2 receptor antagonists. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2010.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X10017099

COPD治療薬を思考したCRTH2受容体拮抗薬としてMK-7246を見いだし、フェーズ1開発が行われている。ここでは、バックアップケモタイプの創出を報告。リード化合物は、インドール構造由来の肝細胞での共有結合リスクとマイクロオーダーのCYP2C9阻害が懸念されたので、これらの解決の為の最適化を検討。この目的の為に、インドールをアザインドールに変換し、4種の異性体を検証する事とした。また、スルホンアミド部分にはアレルギー性副作用が懸念されるので、この部分をアミドに変換した化合物も検証。アザインドールタイプはインドールMK-7246の合成法は踏襲できないので、ディックマン縮合を鍵反応とする別ルートを考えた。新規ルートはインドールの多点求核的性質を利用する事を計画(Scheme 1)。親電子的アジリジンを利用する事で、合成ステップ数を直線的な18段階から僅か8段階に低減させ、SAR取得を可能にした。アジリジン8は、D-アスパラギン酸をジメチルエステル化、アミンをトシル化、ジエステルをジアルコール10に還元、分子内光延反応で得ている(Scheme 2)。アザインドール11をアジリジンに付加させ、末端アルコールはアルデヒド14へと導いたが、母核がアザインドールのためか環化反応が進行しない(母核がインドールであれば自動的に進行)(Scheme 3)。4-アザインドール15は溶媒にNMPを用いた時だけ環化が低収率で進行(Sceme 4)。5-および6-アザインドールではクロロ基を持つ16、17の場合のみ反応が進行するが、続く水添で除去でき、2、3へと導いている。7-アザインドールは、クロロ基を持つ20を得る際に、水添でモンサント触媒を用いる事で脱クロロ化を防いでいる。SARから7-アザインドール誘導体のみ9乗の強力な活性を示す(Table 1)。化合物4で課題のCYP2C9阻害作用は弱い(IC50 > 50 μM)。ただ、ビボでの共有結合作用は回避できなかった。アザインドール20の6位クロロ基は求核反応に預かると考えて、フルオロフェニルでブロックした22では細胞系活性は減弱してしまう。この段階で、アザインドール4は優れたポテンシャルを有していると考え、続く最適化へと向かった。すなわち、スルホンアミドの変換である。スルホンアミドは、先に述べたとおり、サルファ剤のようなアレルギー反応を起こすリスクがある事に加え、MK-7246及び化合物6のインビボでの共有結合の原因とも考えられた事がこの変換に注力するドライバーになっている。スルホンアミドはマグネシウムラジカルで脱離する事ができ、得られた2級アミンをHATUでカルボン酸とアミド化した(Scheme 6)。ここで合成したベンジル位を置換した酢酸アミドタイプ24a-24hは全て活性が残っている。これらはいづれもPKプロファイルに優れいてる(Table 4)。代表化合物24aはCYP2C9阻害は化合物4同様に弱い。さらに期待どおりTDIは検出限界以下と低く、ビボでの共有結合体は大幅に低減できた(Table 2)。

1)バイオアクティベーション回避の為にアザインドールに変換、
2)ディックマン縮合を経由する新規ルートで合成を効率化、
3)アザインドールではバイオアクティベーションを回避できず、その要因をスルホンアミド部と考え、
4)スルホンアミドはサルファ剤のようにアレルギー反応由来の毒性が懸念されるので、
5)置換フェニル酢酸アミドに変換

の一連の鍵となる変換によってクライテリアを満たす化合物を見いだしている。

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