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スルホンアミド・コンフォメーション解析2

Senger S, Chan C, Convery MA, et al. Sulfonamide-related conformational effects and their importance in structure-based design. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2007;17(10):2931-4.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17336062

Watson NS, Brown D, Campbell M, et al. Design and synthesis of orally active pyrrolidin-2-one-based factor Xa inhibitors. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2006;16(14):3784-8.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16697194


GSK社のFactor Xa阻害薬ピロリジノン誘導体を題材に、スルホンアミド結合のコンフォメーションと活性の関係について考察する。

ピロリジノンからスルホンアミド結合を介して[5,6]縮合環の連結した化合物1a-4a, 1b-4bは、縮合環の有するヘテロ原子の種類によって、活性に大きな違いがある。単純な重ね合わせでは理解できないこの実験事実も、ガウシアンを用いたコンフォメーションのエネルギー計算を利用すれば説明できる事は昨日紹介分で報告済(Bioorg.Med. Chem. Lett, 2006, 16, 5731)。今回、縮合環を単環にし、スペーサーにエチレンもしくはオレフィンにした化合物を検討。一見すると、ファーマコフォアを固定化するのに有利なオレフィンスペーサーで活性が強いと考えられるが、実際にはエチレンスペーサーの方が活性は強力。酵素に結合した化合物のコンフォメーションと、ガウシアンで計算された回転エネルギーを照らし合わせてみると、この活性の違いが回転エネルギーの差で説明する事が可能である。この計算結果を元に、酵素と結合した化合物のコンフォメーションで、回転エネルギーが安定化するようにオレフィンにメチル基を導入すると、確かに活性は劇的に向上する。この時、メチル基と酵素側との相互作用も、同時に寄与していると考えている。

必須ファーマコアを重ね合わせて構造変換しても、それが失敗に終わる原因については、20年以上前のピーターアンドリューの有名な論文「アンカープリンシプル」の中でも指摘されており、その後も数多くの議論がされている。ガウシアンを使ったコンフォメーションのエネルギー障壁を注意深く観測するのは、そのギャップを埋める一つのアプローチになるかもしれない。
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