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TAK-385:側鎖変換の脂溶性低下が劇的改善

Miwa K, Hitaka T, Imada T, et al. Discovery of 1-{4-[1-(2,6-Difluorobenzyl)-5-[(dimethylamino)methyl]-3-(6-methoxypyridazin-3-yl)-2,4-dioxo-1,2,3,4-tetrahydrothieno[2,3-d]pyrimidin-6-yl]phenyl}-3-methoxyurea (TAK-385) as a Potent, Orally Active, Non-Peptide Antagonist of the Human Gonadot. Journal of medicinal chemistry. 2011;54(14):4998-5012.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21657270

武田では世界に先駆けてLH-RH拮抗薬スフゴリックスを臨床開発に進め、他社がそれを追随し、最近では単環ウラシルを母核に持つエラゴリックスが臨床に進んでいる。ここでのスフゴリックスのバックアップ研究は、CYP3A4阻害とセーラムシフトによる活性減弱の課題を克服する事を目標に設定する。スフゴリックスはlogDが高く、この低下によりCYP阻害と蛋白結合率が軽減できると期待した。また、ロドプシン型ホモロジーモデルから、アミン部分はGPCRの3TMとのソルトブリッジに重要で、ジフルオロベンジルは脂溶性ポケットを、末端のウレア側鎖は多点水素結合に預っていると推定され、残された置換基変換の許容性あるアミン側鎖とフェニル側鎖の変換に注力した。スフゴリックスのアミン側鎖フェニルはピリジンへの変換が許容、非芳香環のピロリジノンやメトキシエチルの6hでは活性をほぼ維持したまま、logDは1.4も低下する事に成功し、CYP3A4阻害も22%低減した(Table 1)。次にもう一方の最適化部位であるフェニル側鎖の変換を検討し、ここもヘテロ環のピリジン15fや非芳香環のメトキシエチル15aが許容され、脂溶性とCYP阻害はいづれも低減した(Table 2)。最後にこの二つの置換基の組み合わせを検討し、蛋白結合の影響の低いものとして、16aを選出した。リードにしたスフゴリックスから脂溶性logDは実に2近くも低下しており、CYP阻害も軽減、タンパク添加時の活性はスフゴリックスを上回る結果となった。経口吸収性は良好で、用量依存的な有意な薬効を示した事から、開発化合物TAK-385に選定し、現在フェーズ2開発が進められている。

脂溶性の高い元の母核を変えずとも、側鎖の変換のみでも、活性を保持して脂溶性を低下できるポイントを見出す事ができれば、ドラスティックに物性プロファイルを改善できることを示した優れた報告である。
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