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ルール・オブ・デザイン:最重要課題はルール・ブレイカーの探索

Meanwell N a. Improving Drug Candidates by Design: A Focus on Physicochemical Properties As a Means of Improving Compound Disposition and Safety. Chemical research in toxicology. 2011.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21790149


ドラッグライクネス、リードライクネス、ADMEToxガイダンス、リガンド効率といった医薬品デザインの物性、安全性の網羅的レビュー。医薬品の解析・ガイドラインは多岐にわたり散逸されて報告されているだけに、このようなレビューに全てまとめておいてもらえると便利で秀逸なレビューといえる。さらに、最後に注意している重要な点は、これらのガイドラインが2008年以前の化合物からのレトロスペクティブな解析から得られている事であり、最近はこれらガイドラインのルール・ブレイカーが多数臨床後期に入り、一部は承認されている事である(Bcl阻害薬ABT-263, HCVプロテアーゼ阻害薬テラプレビル、ボセプレビル、ダノプレビル、TMC-434350、バニプレビル、MK-5172、CETP阻害薬トルセトラピブ、アナセトラピブ、HCVNS5A阻害薬BMS-790052) (Table 56)。これらの中で、開発が中止されたのは、トルセトラピブのみである。このようなルール・ブレイカーは、たとえばHCVプロテアーゼのようなマクロサイクルといったユニークな構造によって特異な性質を発揮している可能性があり、常識的なガイドラインに沿わない新たな発見を見落とさない事、常識に捕われないアプローチを積極的にトライしていく事の重要性を再認識させてくれている。


Table 1: 医薬品の承認数と開発費用の時系列 → 開発費用は膨大になり、新薬承認数は減少
Table 2: 1991年と2000年での開発中止事由比較 → 20年前はPKが要因でドロップしていたが、現在はその要因は安全性・毒性に移っており、ドラッグライクネスは重要
Fig. 1: リピンスキーのルール・オブ・ファイブ。
Table 3, 4, 5, 6: 1983年以前と1983-2002年の承認経口薬の物性プロファイル比較 → 分子量は大きくなり(とはいえ、それでも400以下)、clogPは若干高く(clog P < 2.5とそれほど高くはない)、PSAは変わらず、水素結合ドナーは変わらないが、アクセプター数とヘテロ原子数は増加、回転結合やリングの数も増えている。種々の時系列と、疾患別でも検証。

Table 7: GSKの非臨床化合物の溶解度・膜透過性・経口吸収性・分布容積・中枢移行性、Pgp基質、蛋白結合率、脳内結合率、ビボ代謝、hERG阻害、各種CYP阻害についてのトレンドを要約。

Table 8, 9: ファイザーの毒性アウトカム(clogP<3, TPSA>75)。→脂溶性が低く、極性表面積が大きいほど毒性は出ない。

Table 10: ノバルティスから、各種パラメーターとプロミスカスさの相関。

Table 11, 12, 13: hERG阻害。脂溶性との関連。イオン状態での分類。

Fig. 2: フォスフォリピドーシス予測モデル。

Table 14, 15, 16: GSKの芳香環枚数と各種パラメーターの相関。各臨床段階での比較。芳香環、非芳香環をさらにヘテロ原子の有無で細分化して分類。

Table 17, 18, 19, 20: 分子の平面性の指標としてsp3分率。

Table 21: 融点と溶解度の相関。

Table 22, 23: 膜透過性・溶解度と薬効量の関係。

Fig. 3: 芳香環密度による溶解度分類。

Table 24: ルール・オブ・ファイブのフラグメント、リード、医薬品への適用。

Table 25, 26: アストラゼネカの膜透過性と分子量の関係。

Fig. 4: ゴールデン・トライアングルに落とし込まれる化合物。

Table 27, 28, 29, 30, 31, Fig. 5: 中枢薬の各種パラメーター。CNS-MPOの紹介。

Fig. 6, Table 32, Fig. 7, Table 33, 34, Fig. 8, 9, 10, Table 35: 医薬品と熱力学。エンタルピー・エントロピーとファースト・イン・クラス、ベスト・イン・クラス。

Fig. 11, Table 36, 37, 38, 39: リガンド効率。LE, BEI, SEI。

Fig. 12: LLE。

Table 40, 41, Fig. 14, 15, 16: 分子量でスケーリングしたLE。SILE。

Fig. 17, table 42, 43: グループ結合効率。

Table 44: 60種類の医薬品のリード化合物のソースを分類。→ 実は、公知文献情報からの最適化が多く、バーチャルデザインは存在しない。

Table 45, 46, 47: 母核が変わらないまま最適化された化合物と、母核を変えて最適化した化合物事例。

Fig. 18, 19, 20, 21, 22, table 48: FBDD事例。

Fig. 23, Table 49, 50: sEH事例。

Fig. 24, 25 Table 51, 52: CB2事例。

Table 53, 54: Akt阻害薬事例。

Table 55, Fig. 26: PI3K, mToR事例。

Fig. 27: HIV NNRTI事例。

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