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BRS-3作動薬・薬物動態改善への道

He S, Dobbelaar PH, Liu J, et al. Discovery of substituted biphenyl imidazoles as potent, bioavailable bombesin receptor subtype-3 agonists. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2010;20(6):1913-7.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X10001769

Liu J, He S, Jian T, et al. Synthesis and SAR of derivatives based on 2-biarylethylimidazole as bombesin receptor subtype-3 (BRS-3) agonists for the treatment of obesity. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2010;20(7):2074-7.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X10002763


Hadden M, Goodman A, Guo C, et al. Synthesis and SAR of heterocyclic carboxylic acid isosteres based on 2-biarylethylimidazole as bombesin receptor subtype-3 (BRS-3) agonists for the treatment of obesity. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2010;20(9):2912-5.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X10003495



第1報は、BRS-3作動薬としてメルク最初のリガンド報告である。ヒット化合物RY-337から活性の向上を指向している。分岐アルコールは除去でき活性保持、エチレンリンカーは短くも長くしても活性ダメで不飽和も許容されず、イミダゾールの側鎖はベンジルで活性が向上、置換基導入でヒト、マウスで8乗の活性、さらに分岐アルキルで非環式で活性強く22eはヒトで25 nM、ラットで9.6 nMのアゴニスト活性を示す。化合物22cの経口吸収性は良いが脳内移行性が低くまだビボで活性は確認されていない。

第1報でビアリールカルボン酸2を見いだしたので、ここではビアリール3の末端アリール基を中心に変換。合成は、ブロモヨードベンゼンにアリルアルコールをヘック反応する事で3炭素と、末端にアルデヒドを導入。イミダゾールを巻いてBoc保護後、宮浦ボロネーション、鈴木カップリングで末端アリール導入と同時に脱Boc(Scheme 1)。イミダゾールをトリチル保護後、ピラゾールは銅を使ってC-Nカップリングで導入(Scheme 2)。当初、カルボン酸をメタ位からパラ位へと回しても活性消失、カルボン酸アイソスターも機能せず、ヘテロ環変換の一つとしてピリジンは3位、4位に窒素のあるタイプでは活性弱いが、2位に窒素のあるタイプで活性残った事がブレイクスルーに、他のヘテロ環への変換も可能、さらに芳香環以外でもピペリジンも許容(Table 1)。カルボン酸の脱却で中枢移行性獲得(Table 2)。まだPKプロファイルに問題あるが、化合物9をDIOマウスに50 mg / kgの14日間投与で抗肥満作用を確認した。

ビフェニルカルボン酸はAT1やエンドセリンでもお馴染みのプリビレッジド構造であるが、BRS-3作動薬はこの構造故に中枢移行性が担保されていない。活性を保持して経口吸収性と中枢移行性を改善する事がまず課せられた問題である。第2報ではカルボン酸をヘテロ環アイソスターにして酸性度を落とすというアプローチの他に、ビフェニル部分を環化させてラクタム固定化というアプローチをしている。ブレイクスルーは芳香環の1枚をピペリジンのような脂肪族環に変換できた点であり、さらに最終的にはカルボン酸アイソスターがなくとも活性が担保できる事を確認している。本報告までの化合物では、脳内移行性は多少改善されているが、まだ十分とはいえない。

BRS-3の研究もペプチド性GPCRに特徴的な課題、薬物動態が課題になる。最適化のプロセスで、各種パラメーターは改善されている。そして、これが後の開発化合物MK-5046の創生へと繋がるのである。

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-250.html
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