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S1P1作動薬:Amgenの脂溶性低下デザイン

Pennington LD, Sham KKC, Pickrell AJ, et al. 4-Methoxy- N -[2-(trifluoromethyl)biphenyl-4-ylcarbamoyl]nicotinamide: A Potent and Selective Agonist of S1P 1. ACS Medicinal Chemistry Letters. 2011;2(10):752-757.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ml2001399

Frohn M, Cee VJ, Lanman B a., et al. Novel 5- and 6-Subtituted Benzothiazoles with Improved Physicochemical Properties: Potent S1P1 Agonists With In Vivo Lymphocyte-Depleting Activity. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X11014673

Pennington LD, Croghan MD, Sham KKC, et al. Quinolinone-based agonists of S1P1: use of a N-scan SAR strategy to optimize in vitro and in vivo activity. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X11014922

Reed AB, Lanman B a., Neira S, et al. Isoform-selective thiazolo[5,4-b]pyridine S1P1 agonists possessing acyclic amino carboxylate head-groups. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X11017549


これまでにS1P1作動薬を通して、種々のナレッジが公開されてきたが、

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-505.html

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-421.html

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-272.html

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-201.html


先駆的な研究からAMG369を見出したアムジェンから続報が報告されている。第2、4報がAMG369と同系統のケモタイプ。第2報のリード化合物1のclogP3.92と脂溶性が高く、ベンゾチアゾールコアにNを入れて脂溶性を低下させたのがAMG369であるが、ここではテイル部分のベンジル部分を変換して物性改善を狙ている。R1のベンジルをピリジン6aにすると活性が1桁減弱するが副作用の要因となるS1P3活性は25μM以下まで低下させる事ができる(Table 1)。6aのメチレン上にメチル基を入れると活性は減弱(6b)。興味深いのはピリジルメチルをR2にシャッフルさせ(9a)、メチル基を入れると活性は向上し(9b)、エチル基(9e)、シクロプロピル基(9d)で活性は向上する。さらにR2ではケトン9cが許容されるので、脂溶性を下げる事のできるアミドへと展開(Table 2)。リード化合物1が42 nMの活性、clogP3.92であったのに対してチアゾリン(+)-11fはclogPが2.58と1桁以上の脂溶性低下で、17 nMの3倍近い強力な活性を示した。ただし、S1P3に対しても390 nMの強い活性を示す。10 mg / kgで55%のリンパ球低下作用を示した。ディストマー(-)-11fは活性は1桁弱いがS1P3活性は6μMでEmaxも36%程度。しかし、活性が弱いためもあってリンパ球減少は24%程度にとどまった。第4報では、AMG369のアゼチジン・カルボン酸を鎖状ののカルボン酸もしくはアミンに変換して代替基探索している(Table 1)。

第1、3報は、AMG369とは別系統のヒット化合物7からの最適化。ピペリジンをベンゼンに、チオウレアをウレアに、ベンゼンをピリジンにした8がS1P1選択的作動薬となっている。第3報では、第1報のヒット化合物から最適化して見出された化合物4の続報。その特徴は、S1P1に一般にある酸性基のような極性基を末端に持たない点。一見するとその構造はSEW2871のオキサジアゾールを開環してウレアにした類縁体に見受けられる。薬効は低容量から発揮する。ここでは、まず化合物4のウレアNHとメトキシ基の分子内水素結合をミミックして共有結合で閉環する戦略をとった。これで平面性と水素結合ドナーの除去を達成する。続いて、炭素を窒素に系統的に置き換えていく事で低分子化と物性調節を狙うNスキャン戦略で研究を進めた。こうして見出された窒素が2つ入った化合物17は活性で3倍向上、3 mg/kgで血中暴露量は10倍改善、薬効量も大きく低下した。しかしながら、安全性試験に必要な100 mg/kgでの線形性がとれず今後の課題、としている。
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趣味で読んだ創薬化学論文を綴った日記。

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