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S1P1作動薬:GSK、中枢を狙う

Demont EH, Arpino S, Bit R a, et al. Discovery of a Brain-Penetrant S1P(3)-Sparing Direct Agonist of the S1P(1) and S1P(5) Receptors Efficacious at Low Oral Dose. Journal of medicinal chemistry. 2011;21.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21838322


FTY720が再発寛解型多発性硬化症治療薬として承認され、その薬効は主にS1P1である事が判明、望まれる抹消選択的S1P1作動薬を目指して研究が進む中、中枢でのS1P1,S1P5の作用も治療効果に貢献している事が明らかにされたので、ここでは中枢移行性を獲得したデュアル作用薬を指向した。なお、S1P3は循環器系副作用の原因となる事から、その作用を回避する事が望まれる。第2世代S1P1は抹消選択的なS1P3を回避した作動薬で、その構造は化合物8に代表されるようにツビッター構造で抹消選択性を獲得していた。中枢移行性を発揮する為にカルボン酸部分を除去、化合物9をリードに最適化した。このCAD構造には
1)hERG阻害、
2)フォスフォリピドーシス、
3)クリアランスが低く分布容積の大きな持続性のPK、
の3つが課題となる。

CNSのドラッグスペースを維持し、安全性の指標であるClogP <3, PSA >75を意識し、
1)テイル部分の脂溶性部分にヘテロ原子を入れていく、
2)ベンズアゼピンの環サイズ変換とNの位置シャッフル、
3)塩基性を低減し脂溶性を低下させる置換基導入、
を検討した。

デザインの戦略はまず
1)脂溶性に対して両親媒性CADライクネスをプロットしたが、logP<3に望まれるプロファイルの化合物は存在しなかった(Fig. 3)。次に、
2)CADライクネスを低下させるにはpKa7.5以下まで塩基性を下げた化合物を検証した(Fig. 4)。また、塩基性は分布容積とも相関しており、pKa<7.5で分布容積は低い経口が確認できる(Fig. 5)。塩基性と活性にも相関がある(Fig. 6)。

最後に塩基性と脂溶性の効果を組み合わせて見出した代表化合物Table 3から、最も優れた化合物15を見出した。脳内移行性を保持し、安全性指標は良好、ヒトでの1 mg / kg以下の低い薬効量を達成した。
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テーマ : 科学・医療・心理
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