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グレリン作動薬:BMSによるテトラゾール系、代謝安定性改善に向けたジフルオロベンジル

Hernández AS, Cheng PTW, Musial CM, et al. Discovery, synthesis, and structure-activity studies of tetrazole based growth hormone secretagogues. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2007;17(21):5928-33.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17869100

Li J, Chen SY, Tao S, et al. Design and synthesis of tetrazole-based growth hormone secretagogue: the SAR studies of the O-benzyl serine side chain. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(6):1825-9.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18295486

Li JJ, Wang H, Li J, et al. Tetrazole based amides as growth hormone secretagogues. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(8):2536-9.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18378446

Hernández AS, Swartz SG, Slusarchyk D, et al. Optimization of 1H-tetrazole-1-alkanenitriles as potent orally bioavailable growth hormone secretagogues. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(6):2067-72.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18282707

Li J, Chen SY, Murphy BJ, et al. (D)-2-tert-Butoxycarbonylamino-5,5-difluoro-5-phenyl-pentanoic acid: synthesis and incorporation into the growth hormone secretagogues. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2008;18(14):4072-4.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18554903


 グレリン作動薬としてメルク社のMK-0677が世界に先駆けて臨床開発されて以降、その特徴的なプリビレッジド構造のスピロピペリジンを変換した系統が各社から展開され、ファイザーのCP424391、リリーのLY-444711が臨床入りしている。ここでの5報はBMSからの内容である。BMSではテトラゾールタイプをデザインし、第1報ではポリマー担持合成を含めた合成法の設定とSARを示している。9乗オーダーの強力な活性を有する化合物を見いだしている。第2報ではこうして見出されたBMS-317180から、ほとんど検討されていなかったベンジル部分のSARを公開しており、活性はサブナノオーダーに達した。ただし、ビボでの薬効は、単純にビトロの活性と薬物動態からだけでは説明できなかった。
 第3報ではカーバメートリンカーをアミド、リバースアミド、エーテルに変換したSARを報告。リンカーの先端に水素結合ドナーがあれば活性が強い傾向があり、サブナノオーダーの化合物を複数見いだしている。化合物31は0.2 nMの活性を示し、IV投与でGHS濃度の10倍向上が確認されている。BAは3%以下で動態に課題を残した。
 第4報では、テトラゾールの先端側の受容体には極性基と脂溶性基の相互作用するポケットがあると推定し、これらの置換基を両方導入した化合物の合成を検討。見出した化合物SR-9gはEC50で0.4 nMの強力なアゴニスト活性を示し、CYP阻害も低く、動態もイヌで55%、ラットでも24%とこれまでの課題を克服した。
 第5報では、ベンジル部をジフルオロベンジルに変換しており、ベンジルの代謝安定性改善のデザインとして、またその合成法が参考にできる。まず、ベンジルカルボニルをDASTやSF6でジフルオロ化を試みたが反応は進行しなかった。ベンジルカルボニルの反応性が低い為と考えて、ジチアンを経由するルートを経由する事とした。エチルオキシピロリジンをBoc保護した後にフェニルグリニヤール試薬を作用させると、目的のケトン体を99%eeで得る事ができる。ジチオール化の際には、副生成物の環状イミンの生成が問題となったが、条件検討の結果、BF3エーテル錯体をジチオランとの混合溶液に滴下していく事で、収率良く、ジチオール体が得られた。アミンの保護をCbz基やBoc基で行うと、次のフッ素化反応には耐え得ない。そこで、アセチル化し、これにNOBF4存在下、HF / ピリジンを作用させる事で目的とするジフルオロベンジルタイプの中間体を得た。アセチル基をBoc基に架け替え、カルボン酸部をアミド化、アルコールのアセチル化、テトラゾール環化、脱アセチル化、カーバメート化を経て目的物を合成している。得られたジフルオロベンジル体はベンジルタイプに比べて活性面で一桁改善し、0.27 nM, 0.90 nMの強力な活性を示し、薬物動態面でも、血中濃度と経口吸収性に改善が認められ、ビボでの作用も強力となっている。ベンジル部分は代謝部位となりやすい事が知られているが、ジフルロ化による代謝部位ブロック、また合成面での反応性、扱い方と言う点で参考にできる。
 
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