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B-Raf阻害薬:フッ素化アルキルで経口吸収性を改善

Rowbottom MW, Faraoni R, Chao Q, et al. Identification of 1-(3-(6,7-Dimethoxyquinazolin-4-yloxy)phenyl)-3-(5-(1,1,1-trifluoro-2-methylpropan-2-yl)isoxazol-3-yl)urea hydrochloride (CEP-32496), a Highly Potent and Orally Efficacious Inhibitor of V-RAF Murine Sarcoma Viral Oncogene Homologue B1 (B. Journal of medicinal chemistry. 2011.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22168626

セファロンは、ウレア系化合物4の最適化を検討している。イソオキサゾールを異性体18に変換しても同等の活性とキナーゼ選択性(S(10)Scoreは小さいほど選択性が高い)を保持した(Table 1)。ピラゾール、ベンゼンに変換すると細胞系活性が低下する。次に母核をイソオキサゾールに固定して側鎖置換基を変換したが(Table 2)、元の4のtBu基より良い置換基は見い出せなかった(22-28)。tBu基を持つ4や18ではヒドロキシル化された代謝物が生成するが、tBu基が代謝された29では細胞系活性が認められない。初期SARから極性基の導入は良い方針ではない事が明確であったので、ここではより代謝安定性の優れた化合物探索にフッ素導入を指向した。フッ素のサイズと脂溶性の性質から、炭素ーフッ素結合は炭素ー水素結合の等価体として知られている。より重要な点は、フッ素の強力な電気陰性度であり、炭素ーフッ素結合の結合エネルギーは、炭素ー水素より強く、かつ双極子モーメントは大きい。よって、活性を保持して代謝安定性を改善するのにフッ素は多用されている。tBu基をトリフルオロメチル基31、ジフルオロメチル基32、モノフルオロイソプロピル基33,ジフルオロtBu基34、39、トリフルオロtBu基35、40、トリフルオロメチルシクロプロピル基41と、多種多様なフッ素化アルキル基を導入した(Table 2)。期待通りの効果を発揮した代表化合物40は、結合活性、細胞系活性共に8乗オーダーに到達し、キナーゼ選択性S(10)Scoreも0.286から0.245まで改善し(Fig. 3)、代謝安定性、経口吸収性は倍増した(Table 3)。ビボでの薬効を確認し、開発化合物CEP-32496とした。
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