スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

IKK2阻害薬、4つの遠隔置換基で3点水素結合

Watterson SH, Langevine CM, Kirk K Van, et al. Novel Tricyclic Inhibitors of IKK2: Discovery and SAR Leading to the Identification of 2-Methoxy-N-((6-(1-methyl-4-(methylamino)-1,6-dihydroimidazo[4,5-d]pyrrolo[2,3-b]pyridin-7-yl)pyridin-2-yl)methyl)acetamide (BMS-066). Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2011.
Available at: http://dx.doi.org/10.1016/j.bmcl.2011.09.111


IKK阻害薬では、第一三共が1)アミンの塩基性の調整、2)フッ素の弱い分子内水素結合によるNHのマスキング、3)シクロプロピルメチルのシクロブチルへの変換、によって、膜透過性の改善、強力な細胞系活性、PKの改善を果たした。

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-538.html


BMS社の最初の化合物1もクリアランスが高い。さらに代謝物の脱エチル体2がAMES陽性で変異原性リスクがあった。代謝的に安定でAMES陰性を指向して、アザインドール3へと展開した。この化合物の代謝安定性はクリアランスの低さと血中半減期の長さによっても確かめられた。経口吸収性は31%で代謝物として脱メチル体もほとんどなく、さらにAMES陰性であった。
 hWB活性は7.0μM程度なので、この細胞系活性改善の為の最適化を行った。最初の方針は脂溶性を低下させる事で、側鎖のベンゼン環をピリジンに変換した4をデザインした。ピリジンのNを2位に入れたのは2つの理由がある。一つはアザインドールのNHと分子内水素結合を形成し、平面性を担保できる点である。また、2位であれば配位能も弱くCYP阻害も強くならない。デザインされたピリジンタイプ4aはベンゼンタイプの25から活性を保持し、細胞系のPBMC活性は倍増した。
 アミド側鎖の位置を3位から5位に移した16では活性は減弱する。周辺置換基最適化ではR3はメチル基やシクロプロピル基導入で活性の向上もなく、アミドのNHをメチル化すると細胞系活性は減弱、アミドの末端に脂溶性置換基を入れると細胞系活性は軒並み減弱(脂溶性向上の為)。逆にメトキシ基を末端に入れた4mでは結合活性と細胞系活性共に向上。この理由を結晶構造から考察し、化合物4mではアザインドールNHとピリジン、アミドのNH、末端のエーテル酸素原子との4つの遠隔置換基での3点水素結合でホールド構造をとって活性の増強につながっている事が確認された。脂溶性の低減した化合物4mはAMES陰性のみならず、hERG阻害、CYP阻害、さらにキナーゼといったオフターゲット選択性は良好、PK、IBDモデルビボの薬効に優れていた。

スポンサーサイト

テーマ : 科学・医療・心理
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

Secret

プロフィール

Janus

Author:Janus
趣味で読んだ創薬化学論文を綴った日記。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。