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FBDDで活性100万倍向上

Cheng Y, Judd TC, Bartberger MD, et al. From Fragment Screening to In Vivo Efficacy: Optimization of a Series of 2-Aminoquinolines as Potent Inhibitors of Beta-Site Amyloid Precursor Protein Cleaving Enzyme 1 (BACE1). Journal of medicinal chemistry. 2011;1.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21707077


PSA<30Å2、水素結合ドナー<2、分子量<300のフラグメントライブラリーからSPR、NMRによるスクリーニングで見出したアミノキノリン化合物1は、900μMのミリモルオーダーの極めて弱い活性であったが、LEは0.38と良好であった。BACEの活性中心で2座配位で相互作用している事が想定された。疎水性置換基の許容される方向を見極める為に、キノリン環上をブロモスキャンし、キノリン6位が良い事を見出し、カップリングで種々のアリール基を導入したところ(Table 2)、活性はマイクロオーダーまで向上した。このアリール基はPhe108と相互作用している(Fig. 3)。tBuアルキン側鎖の39はP1ポケットを占有して活性が向上していると推定されるが(Fig. 4)、脂溶性と分子量の増大を犠牲にしてしまっている。そこで、別ケモタイプのジヒドロキナゾリンタイプの阻害薬のナレッジを活かして、3位方向からP1ポケット、さらにP1'ポケットを狙う置換基を導入(Table 3-5)、これが功を奏して、化合物51や57では0.65 nM、0.7 nMといった極めて強力な活性を示した。さらに脂溶性低下の為に、5位のフェニル基をピリジンにすると、clogPが5以下の化合物58-62で、セルシフト値<10、膜透過性>100nm/sとなり、細胞系活性との両立に成功。化合物59は11 nMの結合活性、80 nMの細胞系活性を示し、clogP4.4の脂溶性の化合物で、60 mg / kgの皮下注射でCSF中のAβ40/42を42%低下させており、脳内移行性が優れている事を示唆している。しかしながら、代謝安定性が不十分で、さらなる検討が今後必要としている。

一連のFBDDの最適化でポイントとなったのは、1)フラグメントライブラリーを構築し、2)SPRを使ったミリオーダーの極めて弱いフラグメントヒットを見出す事が可能であった事、3)結晶からの考察を早期に進めた事、4)ブロモスキャンで置換基を伸長する方向性に当たりをつけた点、5)P1サイトへのアクセスを別ケモタイプのナレッジを導入した点、6)SBDDでP1とP1'の置換基をスピーディーに探索し、7)最後は極性ヘテロ原子を挿入して脂溶性を低下した事である。一連の最適化で実に100万倍の活性向上を達成しており、FBDDの特徴を見事に発揮した。
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