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脂溶性の低下で活性が低下するなら、分子形状に由来するアウトライヤーにきっかけを

Hanrahan P, Bell J, Bottomley G, et al. Substituted azaquinazolinones as modulators of GHSr-1a for the treatment of type II diabetes and obesity. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2012.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X12001114

公知のYL-781をプロファイリングしたところ、分子量410で活性はKi 4.0 nM、LipE6.54と優れていたが、hERG阻害作用、ムスカリン活性といったオフターゲット活性が認められた。これを低減させる為に、縮合しているベンゼン環に窒素を入れ(Fig. 2)、側鎖のAr部分を最適化した。窒素を8位に入れた14では、活性・拮抗作用を保持して、LipEは6.86に改善した。ベンゼン環上の置換基変換した15で0.16 nMの活性、LipEは7.82まで向上する(Table 1)。別系統として窒素をシャッフルした17は2.0 nMの活性、LipEは8.13と飛躍的に向上した(Table 2)。末端のフルオロベンゼンをベンゾチアゾールにした20で活性は0.01 nM、LipEでは10.75に達する。窒素を7位に入れた25では結合活性は3.4 nMと高いがファンクションでの活性は弱い。Nを2つ入れた31でもファンクションの活性が弱い(Table 4)。脂溶性を低下させたのはhERG阻害の低減が目的であったが、たとえば化合物25ではhERG阻害はそれほど変わらず、一方で化合物31のように大きくhERG阻害を低減できるものもある。レトロスペクティブではあるが、ここで報告しているプロシジョンの研究者らは、hERG阻害は脂溶性のみならず分子の形状とコンフォメーションがhERGに関連する事を理解しており、ベルテックスの研究者によってもこの事が指摘されている。ここで、脂溶性logDとhERG活性についてプロットすると大まかに正の相関はあるが、分子形状に由来すると思われるアウトライヤーが幾つか認められた(Graph 1, 2, Table 5)。ベストの17,18,31のPKを検証したが、脂溶性が低下した分、膜透過性が落ちたのか、元のYL-781より劣るが、経口吸収性は認められた。脂溶性の低下が、結合活性と細胞系活性の乖離を招いたが、それを挽回する置換基を見出した事が成功の要因となっている。
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