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GPR40: プロピオン酸のβ酸化を環の固定化で脱却

Negoro N, Sasaki S, Ito M, et al. Identification of Fused-Ring Alkanoic Acids with Improved Pharmacokinetic Profiles that Act as G Protein-Coupled Receptor 40/Free Fatty Acid Recptor 1 Agonists. Journal of medicinal chemistry. 2012;4.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22242551

前報で武田の見出した化合物1はフェニルプロピオン酸がβ酸化を受ける。ベンゼン環上オルト位にフッ素を入れて軽減させたが、β酸化を完全に抑制する事が出来ず、桂皮酸2を経由してカルボン酸3まで酸化された代謝物を与えてしまう。α位もしくはβ位の代謝を抑える別法として、ベンゼン環上のオルト位からプロピオン酸に閉環する事を指向した。まず、 β位に閉環させ環サイズを4員環から7員環まで変換して、5員環の14が活性でベスト(Table 1)。7員環の16でも酢酸の結合位置をシフトさせた19で活性は向上するので、カルボン酸とベンゼン環を適切な空間配置をとらせる事が重要と考えられる。5員環14のメチレンリンカーをエーテルリンカーにした18で活性が保持。5員環を芳香化した17や35で活性は大きく減弱する事から、カルボン酸につなぐ炭素はsp2でなくsp3が重要と推定される。ベンゼン環をピリジン環にすると活性は減弱。電子欠損性の芳香環は受容体側とππスタック相互作用に不利な為と推定される。固定化する環サイズは5員環がベストであるが、脂溶性の低いジヒドロベンゾフラン18に絞って、左側ビフェニルの最適化に移行する(Table 2)。前報から引き続き2つの芳香環が捻れた構造が活性に重要との仮説の元、中央のベンゼン環は固定化して末端のジメチルベンゼンをナフタレン45に変換して活性を保持。等価体的にベンゾチオフェン46で若干活性が減弱、位置異性体の47ではさらに低下。2面角の捻れが解消する毎に活性は減弱している。また、末端をジメチルベンゼンに絞って、中央ベンゼン環のオルト位R2にベンジルオキシ基(49)を入れると、やはり捻れが大きくなる効果か活性が活性が大幅に向上した。ジメチルベンゼンのパラ位にエトキシエチル基を入れた53ではファンクショナルでの活性は38 nM、ヒト、ラットの結合活性で32 nM, 200 nMに向上した。最後に、左側部分の最適化で見出したエトキシエトキシ基を持つジメチルベンゼンに絞って酸性部分を再検証した(Table 3)。見出したいくつかの薬物動態を検証し、元の化合物1より優れている事を確認、化合物53ではOGTTで薬効を確認した。
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