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中枢性CB1作動活性副作用回避には抹消選択的CB2作動薬S-777469(Phase-II)でかゆみ止め

Ohdan M, Ishizuka N, Hiramatsu Y, et al. Discovery of S-444823, a potent CB1/CB2 dual agonist as an antipruritic agent. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2012.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X12002429

Ohdan M, Ishizuka N, Hiramatsu Y, Inagaki M, Hashizume H. CB 1 / 2 dual agonists with 3-carbamoyl 2-pyridone derivatives as antipruritics : Reduction of CNS side effects by introducing polar functional groups. BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS. 2012.
Available at: http://dx.doi.org/10.1016/j.bmcl.2012.02.054

Odan M, Ishizuka N, Hiramatsu Y, et al. Discovery of S-777469 : an orally available CB2 agonist as an antipruritic agent. BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS. 2012.
Available at: http://dx.doi.org/10.1016/j.bmcl.2012.02.072



 ピリドンとカルボン酸が特徴の塩野義製薬のCB1/2作動薬1はCB1が1354 nM, CB2が349 nMの活性であり、活性向上を目的に最適化した。デザインの方針は、過去報告のCB作動薬に見出し(Fig. 1)、いづれもカルバモイルもしくはカルボニル構造を持つ事に着眼し、カルバモイル側鎖の変換に注力した。ジメチル基をベンゼン環にすると部分作動活性になってしまうが、活性は向上する。この事に勇気づけられ、次は芳香環をリンカーにして側鎖にカルボン酸を導入した。チアゾールの側鎖に酢酸を有する20が最も強力な活性であったが部分作動活性となった。一方で、プロピオン酸21ではCB1が580 nM、CB2が18 nMの作動活性を示した。この化合物は痒みモデルで薬効を示し、かつカルボン酸を持っている為か、中枢移行性を回避する事で、副作用を回避した。
第2報では、強力なCB1/2デュアル作用活性のあるエステル化合物1から出発する。この化合物は、CB1由来の中枢性副作用を有しており、副作用を回避するには末梢性の化合物を目指すか、CB1活性を切ってCB2選択的化合物にするか、の方針をとる必要があった。ここではピリドン3位の側鎖に極性基を入れてtPSAを低下させ、中枢移行性を低減させる(Table 1)。副作用は5段階でスコアをつけた(Table 2)。化合物20では中枢移行性は0.02で、中枢性CB1の副作用を軽減した。極性表面積tPSAが110以上で副作用は抑えられる傾向にある。 
 第3報では、これまでに見出した化合物1から出発し、抹消選択的かつCB2選択的作動薬で副作用を回避した化合物の探索を目指す。このリード化合物は、CB2活性が6.2 nMと強力で、CB1活性が793 nMと130倍以上のサブタイプ選択性を有する。カルボン酸の存在故に中枢移行性は限定的であるが、中枢副作用の指標PSは0.7とリスクが高い。化合物1はclogP7.32と脂溶性が高いので、これを低下させて、さらに中枢移行性を落とし、その副作用の回避を試みた。脂溶性低下の為に、3位スピロ部分の7員環の環サイズを縮小した(Table 2)。活性にはスピロ環が重要で、シクロヘキサン5でclogPは6.20に低下、選択性は10倍程度であるが、PS=0で中枢性副作用を回避した。さらに脂溶性を低下させる為に、ピリドン1位のシクロヘキシルメチルを変換、極性置換基は許容されないが、フルオロフェニル11では9.0 nMの活性、CB1に対して60倍近い選択性、clogPは5.46まで低下した(Table 3)。最後に、5位、6位の8員環を変換、環を切断して低分子化しても活性は保持され、化合物15で24 nMの活性、CB1活性は2μM以下であり、Ki値で選択性は120倍以上、clogPは4.25で最初の1から3桁低下させた。中枢性副作用を回避したPS=0、経口吸収性を確認し、ビボでの薬効を確認、フェーズ2開発に進んだ開発化合物S-777469を見出した。
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