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腸管選択的DGAT1阻害薬は、Pgp基質をカルボン酸酸性度で認識させて創出

Serrano-Wu MH, Coppola GM, Gong Y, et al. Intestinally Targeted Diacylglycerol Acyltransferase 1 (DGAT1) Inhibitors Robustly Suppress Postprandial Triglycerides. ACS Medicinal Chemistry Letters. 2012;1:120409071049001.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ml3000512


小腸に高発現しているDGAT1は、食物の吸収で重要な役割を果たしている。腸管に対する臓器選択性を向上させる戦略をとれば、体内循環による毒性を抑制して薬効を発揮する魅力的プロファイルが期待できる。ここでは、Pgp基質を含むトランスポーターの影響を利用して、血中暴露量を最小化させる事とした。ヒット化合物1は1.3μMの活性を有しており、カーバメートのアミドをシャッフルし、側鎖を変換した化合物2で活性は1.4μMに保持された。末端置換基Rにメトキシ基をれいた3で活性は500 nMまで向上。次に、DGAT1に共通の部分構造であるカルボン酸を導入、得られた4-6の活性は28-56 nMと大幅向上。しかし、カルボン酸の導入はPAMPA膜透過性を落とす為か、細胞系でのトリグリセリド低下作用は悪化する(Table 1)。膜透過性の低さはツビッターイオン性の性質(化合物4でpKaは4.8, 10.7)に由来すると考えられる。一方でCaco-2膜透過性は興味深いプロファイルを示している。エーテルリンカー4やアミンリンカー5ではPgp基質にならないが、アルキルリンカー6ではPgp比10倍と汲出の影響を受ける。この原子一つの違いは、カルボン酸の酸性度pKaに反映し、+0.5, +0.8の違いが、Pgp基質の有無に効いていると考えられる。Pgpの汲出を受ける化合物6は腸管内でリサイクルされ、他の2化合物に比べて強力なトリグリセリド低下作用を示した(Fig. 2)。化合物6のアニリド部分を最適化した7で39 nMの活性、細胞系で390 nMまで活性を向上させ、Caco-2比で13倍のMDCK排出比は47倍で、吸収性プロファイルをイヌ、ラットで確認し、摂餌後トリグリセリドの強力な抑制を確認した。

臓器選択性で腸管を狙った事例としては、CCKの研究でファイザーが報告している。

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-745.html
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