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ATPとCapaseを細胞毒性の指標に最適化し、GPR40作動薬の魅力的薬効を顕示

Mikami S, Kitamura S, Negoro N, et al. Discovery of Phenylpropanoic Acid Derivatives Containing Polar Functionalities as Potent and Orally Bioavailable G Protein-coupled Receptor 40 Agonists for the Treatment of Type 2 Diabetes. Journal of medicinal chemistry. 2012.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22428944


GPR40作動薬は武田薬品とGSK社がほぼ同時期に見出したオーファン・GPCRであり、武田はグルコース依存性インスリン分泌促進薬として世界に先駆けてTAK-875をフェーズ3開発を進めている。過去にも一連の報告があったが、ここでもその最適化の一環が報告された。

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-380.html

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-731.html

http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-111.html


GPR40作動薬1は8乗オーダーの活性を有するが、細胞傷害性が強く、毒性の懸念がある。ここではATP含量とアポトーシスを誘導するCaspase/37活性を指標にした。GPR40はFFAライクな構造的特徴を有しており、アカデミアからもリガンドが報告されているが、概して脂溶性が高いという特徴を持つ。この化合物1もlogD4.19と脂溶性が高く、毒性の要因になりうると考えて、脂溶性の低下によってFFAライクな構造を脱却し、安全性に優れた化合物の探索に乗り出した。3つのベンゼン環上の置換基を探索的に検証し(Table 1)、次に末端のアルコキシ基の側鎖にに注力(Table 2)、スルホンとアルコールを持つlogDを2.78まで低下させた32を見出した。中央リンカーのメチルエーテルをメチルアミンでも検証し(Table 4)、ベストプロファイル35を選出した。この化合物はlogD2.14で8乗の活性を示し、細胞傷害性の懸念もなく、MEDは化合物1の3mg/kgから10倍低い0.3mg/kgとなった。4週間の毒性試験でも顕著な毒性は認められず、狙い通りに安全性の確保に成功した。また、従来の糖尿病治療薬(ここではベンチマークにグリベンクラミド)が血糖値に関わらず薬効を発揮する事で低血糖リスクあるのに対して、GPR40作動薬の特徴でもある糖濃度依存的インスリン分泌促進作用と空腹時血漿グルコース濃度ではインスリン分泌しない事、OGTTでは有意な耐糖能低下作用を示した事から、食後過血糖時にのみ強力に作用を発揮する極めて魅力的なプロファイルを示す事を示した。
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