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C型肝炎治療薬はプロテアーゼに続きポリメラーゼでもマクロサイクルが鍵に

Vendeville S, Lin T-I, Hu L, et al. Finger loop inhibitors of the HCV NS5b polymerase. Part II. Optimization of tetracyclic indole-based macrocycles leading to the discovery of TMC647055. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2012.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X1200563X


NS5bポリメラーゼ阻害薬としてフィンガー・ループ阻害様式をとるインドール系化合物が知られている(たとえば、http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-290.html)
。初期はツビッターイオン構造であるが、前報ではこれを脱却してマクロサイクルとした3を報告している(http://medicinalchemistry.blog120.fc2.com/blog-entry-780.html)。リード最適化の続報では、マクロサイクル構造をより固定化させる方針をとった。この方針の背景には(1)X線結晶構造解析からインドールと2位フェニル基の2面角が46°に固定化する事が望ましく、より最適なコンフォメーションに配置させる為、(2)分子の固定化はCYP代謝酵素へのアクセスを抑制して代謝安定性を向上しうる、(3)極性基を組み込んで脂溶性のバランスをとる、という根拠があった。マクロサイクルの固定化にはインドール1位と2位のフェニル基のオルト位を環化させた4環性のモチーフを利用する。新たに環化させたリンカーには、シクロプロパンの18a, b, エチレンの25a, 25b, オレフィンの18aの3系統を検討した。いづれの化合物も細胞傷害性、選択性指標には問題ない。どの環化方法でもリードの3に比べて活性は向上し、薬物動態ではクリアランスが低下し、特にオレフィン18aでは肝臓暴露量が優れていた(Table 1)。このオレフィンタイプに母核を固定し、マクロサイクル側のリンカーと置換基R1,R2を変換して幾つかの化合物をプロファイリングしたが(Table 3)、ベスト化合物は元の18aであり、これを代表化合物TMC647055に選定し、現在フェーズ2開発中である。奇しくも、C型肝炎治療薬としてHCV NS3/4aプロテアーゼ阻害薬に続きHCV5bポリメラーゼ阻害薬でもマクロサイクルの構築が鍵となった。
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