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スルホンアミド等価体、スルホキシイミン検証

Sehgelmeble F, Janson J, Ray C, et al. Sulfonimidamides as Sulfonamides Bioisosteres: Rational Evaluation through Synthetic, in Vitro, and in Vivo Studies with γ-Secretase Inhibitors. ChemMedChem. 2012:n/a-n/a.
Available at: http://doi.wiley.com/10.1002/cmdc.201200014

 スルホンアミドのモチーフを持つ臨床開発化合物、承認された医薬品はインテグリティで調査しただけで111種類にものぼる。一方で酸素原子の一つを窒素原子に置き換えたスルホキシイミンはの報告例は極めて少ない。創薬に利用されるスルホキシイミンは、ナトリウム拮抗薬や農薬の特許の中で見ることができる。また、スルホキシイミンをプロテアーゼ阻害薬の遷移状態ミミックとして利用した事例もある。しかし、ここではスルホンアミドの等価体としてのスルホキシイミンを検討する。スルホンアミドに特徴があるのがγセクレターゼ阻害薬であり、ワイス(現在のファイザー)で見出されたベガセスタット(1)に着目した。この化合物自体は2007年にアルツハイマーを適応疾患にフェーズ1を行い、2010年に開発が中止されている。 スルホンアミドを持つベガセスタットやGSI-136のスルホキシイミン体はlogDが1オーダー低下し、活性も減弱してしまう。ノッチに対する選択性は保持している(Table 1)。ベガセスタットのスルホキシイミン体3a/bは容易にラセミ化してしまうので比較できないが、4a-5bはラセミ化が起こらず、スルホン体とスルホキシイミン体を比較する事ができる。
 スルホキシイミンの等価体の効果が脂溶性の低下であり、これは毒性を回避し、蛋白結合率の低下や代謝安定性の改善といったドラッグライクネスの向上に役立つと期待される。実測で比較すると、化合物2と4を比べると溶解度は大きく向上している(Table 2)。蛋白結合フリー体分率も2ー3倍増している。脳内のフリー体分率も改善している。スルホンの水素結合アクセプターをドナーにしているにも関わらず、スルホキシイミンの膜透過性はそれほど変わらない。代謝安定性は同等で、バイオアクティベーションのリスクも高まっていない。マウスの経口吸収性は同等であった。ただビボでは、スルホキシイミン体4bのマウス初代細胞での活性が弱い為か、ビボでの薬効はスルホンアミド2に及ばなかった。
 ここでは、γセクレターゼ阻害薬を題材に、スルホンアミドと等価体スルホキシイミンを直接比較した。ここでの結果から
・脂溶性が低下
・溶解度が向上
・代謝安定性は同等
・フリー体分率の向上
・膜透過性の維持
・バイオアクティベーションを増悪しない
・薬物動態は同等
という事が言える。また、スルホキシイミン構造でビボで薬効を見たのは最初の報告例である。
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