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セレンディピティ:キレート構造で得られたSyn体、代謝安定性を改善させる

Close J, Heidebrecht R, Hendrix J, et al. Lead optimization of 4,4 biaryl piperidine amides as γ-secretase inhibitors. BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS. 2012.
Available at: http://dx.doi.org/10.1016/j.bmcl.2012.03.038


ピペリジン2aは代謝安定性が低く、血中濃度があがらない。ジェミナルのフェニル基のSARは狭いので、アミド部分の変換に注力した(Table 1, 2a-2j)。化合物2jの代謝物検索の結果、フェニル基からピペリジンを含む左部分のヒドロキシル化が主代謝経路と考えられた(Fig. 3)。代謝酵素のCYPに特異的な結合様式は存在せず、最も引き抜き易いエネルギーと配置の水素を代謝部位にする、と考えられる。
代謝安定性改善に向けて3つの戦略、
1)酸化的代謝部位へのアクセスを立体的に障害させる、
2)引き抜かれる水素のエネルギーを電子吸引器の導入による極性の誘起で向上させる、
3)logDを低下させてCYP450酵素の脂溶性ポケットへの相互作用を低下させる、
を指向した。まず、アミドの芳香環をアルキルにした3aで活性は減弱、炭素鎖を短くした3bで活性は向上、さらにスピロ環を導入しシクロプロピル基を持つ3fで30 nMの活性、代謝安定性も27.5 mL/min/kgまで改善。詳細にプロファイリングしたところ、溶解度が不十分で動態が改善しない(Fig. 4)。溶解度の改善とさらなる代謝安定性向上の為に、ピペリジンβ位に水酸基導入を行った。合成は、ピペリドン4にグリニャール試薬を作用させて得られた3級アルコール5を脱水、エポキシ酸化で7を得、これにクロロチオフェノールを付加、スルホンに酸化させれば、アンチ体の8が得られる。一方でシン体はNaHでNaH / HCl処理してエピメリ化して得た。セレンディタスにも、このレトロアルドール・アルドールのプロセスは、Scheme 1に示すキレート構造による安定化でシン体10が優先的に得られた。ヒドロキシル基を導入した12aは溶解度が改善し、PKも向上、100 mg/kgで脳内Aβ42を76%低下させた。
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