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配向制御するメチル基で活性1桁向上

Bischoff F, Berthelot D, Cleyn M De, et al. Design and synthesis of a novel series of bicyclic heterocycles as potent γ-secretase modulators. Journal of medicinal chemistry. 2012;(1).
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22650177

γセクレターゼ調節薬、エーザイ社のE-2012が初の臨床開発に進むも、非臨床での毒性といった懸念の為に開発は中断された。ここでのドラッグデザインはE-2012を起点としたリガンドベースである。最初のデザインは桂皮酸アミドの二重結合部分をNHにした化合物4で、活性は550 nMを示した(Merck/Scheringからも報告されたタイプ)。しかし、この化合物4ではビボでAβ42の低下作用が示されない。活性向上とPK改善を目標に、NHとピリドンのカルボニルが分子内水素結合でコンフォメーションを固定化していると考え、カルボニルを代替の水素結合ドナーとし、かつ反対側のベンジルを固定化して末端のベンゼン環の配向を固定化するよう共有結合で縮合させた化合物をデザインした。イミダゾールで固定化し末端のベンゼン環が3位に結合した39では活性が813 nMに低下したが、ビボでAβ42は12%低下した。一方で末端のベンゼン環が2位に結合した40では、活性が182 nMに改善し、ビボではより強力でAβ42を35%低下させた。次に、イミダゾール環の水素結合に必要なNは維持し、もうひとつの窒素をシャッフル、さらに酸素原子に変換した等価体を検証した。このSARの検証で明らかになったのは、2位芳香環に隣接する3位にメチル基を導入すると活性が1桁向上する点である。2位ベンゼン環と3位メチルが立体的に相反して、芳香環が酵素側のポケットをうまく占有する為と考えられる。一連の化合物は活性と脂溶性に相関があり、clogP>5で活性が強く、TPSAは75Å以下の為に良好な脳内移行性を示す。しかし、これらの事はいづれもCYP阻害や低溶解性といったADMETの懸念にリンクする。そこで最後に中央ベンゼン環に窒素を入れてピリジンにして脂溶性を低下させ、ベストバランスの44aを見出した。この化合物は16 nMの活性を示し、ビボでも30mpk経口で脳内Aβ42を62%低下させた。hERG阻害活性は8.5μMと低減されていた。この化合物は、Aβ42, 40を低下させる一方でAβ38, 37は上昇させ、トータルのAβ量は変化させないユニークなプロファイルを有していた。
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