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バンダービルド大学M1拮抗薬とKCC2拮抗薬、化合物の無償提供も

Delpire E, Baranczak A, Waterson AG, et al. Further optimization of the K-Cl cotransporter KCC2 antagonist ML077: Development of a highly selective and more potent in vitro probe. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2012.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X1200738X

Melancon BJ, Utley TJ, Sevel C, et al. Development of novel M1 antagonist scaffolds through the continued optimization of the MLPCN probe ML012. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2012.
Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0960894X12007652


バンダービルド大学では、23万以上の化合物をHTSし、568 nMの活性を持つ化合物1を見出した。この化合物は、NKCC1に対して50μM以下の活性で選択性が良いが、68種類のオフターゲット・パネルをアッセイすると4つのターゲットの強い活性を示した。しかしアミドをメチル化した2のML077では537 nMの活性を保持したまま、4つのオフターゲット活性も除去する事が出来た。この化合物はリクエストに応じてバンダービルドから無料で提供されている。バンダービルト大ではさらに強力な活性を持つツール化合物の創出を見出して最適化を継続した。ML077はCYP阻害作用も30μM程度と懸念がなく、ラットやヒトでの蛋白結合率は1-2%程度であった。しかし、ヒト、ラット共に代謝安定性は低く、ビボでの薬物動態も1 mg/kgのiv投与でクリアランスが高く、分布容積は大きく、血中半減期は僅か26分と短く、DMPKに改善の余地がある。最適化合成としてまずリンカーのピリダジンをピリジン、ピラジン、ピリミジン、チアジアゾールへ変換したが活性は低下してしまう。また、右端のチアゾールをピリジン、ピラジン、ピリミジンといったヘテロ環に置き換えると活性は消失する。最後に最適化部分をリンカー部分R1,Rに絞り、アミドの置換基R1をシクロプロピルにした11k(VU0463271)で活性は61 nMまで改善した。オフターゲット選択性も良好であるが、薬物動態は改善しなかった。HTSのヒット化合物を見直し、キメラデザインなどでハイブリッドさせたりしたが、良好な化合物を得るには至っていない。

M1拮抗薬としてML012からの最適化では、活性と選択性の向上を目標に、まずエチルアミン部分の固定化を検討し(Table 1)、アゼチジンリンカー2dで活性が2.2μMで残った。スルホンアミド部分を変換した3で430 nMの活性が得られたので、ここを集中的に変換して110 nMの活性を有する7wを得た。次にピペラジン側鎖のパラ置換ピリジンの変換を試みたが良い置換基は見い出せず(Table 3)、最後にピペラジンの変換(Fig. 3)、見出したジアザビシクロオクタンで改めてスルホンアミド部分を変換した(Table 4)。代表化合物7w, 12aの選択性をプロファイリングしたところ、M2-M5に対して10μM以下の活性で選択性は十分高かった。化合物12aはclogP0.78と極性が高く、脂溶性が低く、非タンパク結合率もヒトで0.97,ラットで0.60と高い。ただし、iv投与で代謝が速かった。なお、代表化合物ML012はリクエストに応じて無料提供されている。
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