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シクロプロパンが代謝安定性・加水分解・抱合を改善させる

Rew Y, McMinn DL, Wang Z, et al. Discovery and optimization of piperidyl benzamide derivatives as a novel class of 11beta-HSD1 inhibitors. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2009;19(6):1797-801.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19217779

昨日に引き続き、アムジェンの11β-HSD1阻害薬1の報告であるが、ここでは別系統のシクロヘキサン系化合物を報告している。高活性で許容される動態と用量依存的な薬効を示すものの細胞障害性が強く、溶解度にも問題があった。これらの問題に加えて、11βHSD1阻害薬のこの系統で問題となっているPXR活性、非特異的蛋白結合率を解決する為に最適化を開始した。蛋白との結晶構造から化合物1のピリジンは溶媒方向を向いており、この変換が物性制御に利用できると考えた。ピリジン環を炭素鎖に変換し、極性基としてニトリル、カルボキサミドを導入した。活性はシクロヘキサンのトランスがシス体より強く、炭素鎖はメチレンよりエチレンが優れていた。また、ニトリルよりカルボキサミドでPXR活性が大幅に減弱、細胞障害性や代謝安定性が改善した。カルボキサミドは代謝安定性が良いにも関わらず、ビボではクリアランスが高く、経口吸収性もそれほどよくなかった。これはカルボキサミドが加水分解してグルクロン酸抱合を受けているためと考えられた。一方で、カルボキサミドのα位が無置換やジメチル体に比べてシクロプロピルにすると代謝安定性は優れていた。さらに、シクロヘキサンをピペリジンに変換する事で細胞障害性、溶解度が改善、蛋白結合率が低下、活性は減弱するものの蛋白添加時のシフトは小さく、代謝安定性は良好で、ビボでのクリアランスも低くなり、69%の経口吸収性を示した。

α位のシクロプロパンはインビトロの代謝安定性改善のみならず、加水分解、抱合も抑制したようだ。これはシクロプロピルの電子的、立体的な双方の相乗効果と推定しており、リファレンスの以下の文献と合わせて参考になるナレッジである。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ol702892e
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