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実践的バーチャル・デザイン、ビタエのカンター

Tice CM, Xu Z, Yuan J, et al. Design and optimization of renin inhibitors: Orally bioavailable alkyl amines. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2009;19(13):3541–5.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19457666

Xu Z, Cacatian S, Yuan J, et al. Optimization of orally bioavailable alkyl amine renin inhibitors. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2010;20(2):694–9. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19959358

Jia L, Simpson RD, Yuan J, et al. Discovery of VTP-27999, an Alkyl Amine Renin Inhibitor with Potential for Clinical Utility. ACS Medicinal Chemistry Letters. 2011:110816100614025.
Available at: http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ml200137x

Yuan J, Simpson RD, Zhao W, et al. Biphenyl/Diphenyl Ether Renin Inhibitors: Filling the S1 Pocket of Renin via the S3 Pocket. BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS. 2011.
Available at: http://dx.doi.org/10.1016/j.bmcl.2011.06.043


昨日に引き続き、ビタエのバーチャル・デザインによる報告。ビタエは11βHSD1のみならず、レニン阻害薬にもこのデザインを利用した。まず第1報では公知のレニンの結晶情報に対して、ビタエが所有権を有するバーチャルデザインソフト・カンターを使いリードジェネレーションを行った。その結果、ピペリジンウレア化合物5において663nMの活性が認められた。メトキシプロピルエーテルリンカーを除いた化合物6で活性は44μMに激減したことから、エーテルリンカーは活性に必須であった。さらに側鎖の最適化によって、分子量508でインビトロ活性は0.47nMと強力、経口吸収性もイヌで38%と良好、オフターゲットに対する選択性も高く、hERG阻害作用は30μM以下とほとんど問題にならないほど低く、インビボで薬効を示している。第2報では、ロッシュ社の公知情報を活かしてデザインし、元々あった3級アルコールはない方が活性面に優れている事を見出した。第3報では、化合物2がCYP阻害が4.6μMと懸念があるので、これを回避する為に種々の位置に極性基を導入し(3-9)、化合物9が0.47 nMの強力な活性と30μM以下のCYP阻害でベストバランス、経口吸収性はアリスキレンを大幅に上回るラットで37%、サルで18&、イヌで41%、150種類のオフターゲットに対して1000倍以上の選択性を有し、開発化合物VTP-27999とした。第4報ではペプチド性レニン阻害薬レミキレン(1)がS1-S3ポケットを利用しているのに対して、チバガイギ(現ノバルティス)の非ペプチド性化合物2はS1'、S1、S3ポケットを利用した構造であるという結晶情報から、ビタエのカンターを使ったバーチャルデザインで見出した3は、S1ポケットにS3ポケット側から置換基をアクセスするデザインが可能と考え、構造のホッピングを指向した。S1-S3部分はジフェニルエーテル構造をデザインした。元のシクロヘキシルメチルをイソブチル基にした置換基を小さくした4bでも9乗の活性がある事から、このデザインの妥当性を確認した(Table 1)。アミンのクーロン相互作用を狙ってエチルアミン側鎖を固定化した5dで活性向上、ヒドロキシ基導入した5eでさらに活性向上、ジフェニルアミン上にフッ素を入れた5gは活性向上と共に代謝安定性が改善。フッ素の導入が代謝をうけにくいコンフォメーションをとらせたと推定される(Table 2)。経口吸収性は認められるものの、クリアランスが高いので(Table 3)、さらなる代謝安定性改善を目指して、結晶情報から見ても妥当性あるビフェニルタイプを検討、代謝安定性の改善した6iを見出す。ただ、ビフェニルタイプはほとんどCYP阻害が強い。CYP阻害と代謝安定性の改善を目指してアルキルエーテルリンカーに極性基を導入(Table 5)、もしくはピペリジンをモルホリンにして極性を高めるデザインで(Table 6)、CYP阻害を軽減し、PKに優れ、アスパラギン酸プロテアーゼ選択的でビボで薬効を確認した8dを見出した。

このように、ビタエは独自に開発したバーチャルデザインソフト・カンターを使った新規性の高い母核を創出し、一般的なメドケムを組み合わせて非常にクオリティの高いリードジェネレーションを達成し、GSKとの共同研究に持ち込んでいる。
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