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世界初の不斉点を持たないレニン阻害薬とその周辺ケミストリー

Remen L, Bezençon O, Richard-Bildstein S, et al. New classes of potent and bioavailable human renin inhibitors. Bioorganic & medicinal chemistry letters. 2009;19(23):6762–5.
Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19853442

昨日のアクテリオン社報告のレニン阻害薬で、ピペラジンをピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン(とそのオキシド)と変換した。同時にブリッジングしてない参照化合物テトラヒドロピリジン7も検討した。この際、3,4位の2重結合は容易に4,5へと異性化するので、その防止の為に、5位をジメチル化、シクロプロピル化、ジフルオロ化した化合物8-10も検証している。結果として、ブリッジングした効果は活性面、ビボの作用でも大きなメリットはなかった、としている。ただし、リファレンスで見出したテトラヒドロピリジンタイプは、文献情報で世界初の不斉点を持たない強力なレニン阻害薬となった、として注目できる。チオモルホリンオキシドやジフルオロピペリジンタイプで活性は低く、その原因はアスパラギン酸プロテアーゼと相互作用しているアミンの塩基性に依存し、部分的にしかプロトン化していないものは活性が弱いと推定している。

合成面では
1)スズキ・カップリングが機能しない時はネギシ・カップリングに切り替える(チオモルホリンの硫黄を含む分子、トリフラートのα位にジフルオロ基を持つ分子で収率59-80%達成)。
2)Nーアルキル基は収率良く落とせる(クロロエチルクロロホルメートで処理し、得られたクロロエチルカーバメートを加水分解して除去する事で脱離。(JOC, 1984, 2081, DOI: 10.1021/jo00185a072, http://pubs.acs.org/doi/pdf/10.1021/jo00185a072))
3)TL1998, 7063で報告されたリフォートマスキー反応を利用したαフルオロβアミノエステル合成法を利用。まず、アミン体をホルムアルデヒドとベンゾトリアゾールとのマンニッヒ反応でアミノメチルベンズトリアゾールをイミニウム前駆体として得る。これを単離せずに、そのまま次の亜鉛を使ったブロモ(モノ、ジ)フルオロエチル酢酸とリフォートマスキー反応させる事で高収率にαフルオロβアミノエステルを合成する事が可能。
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